40キロ以上のレッグプレスを軽々と上げ、1時間半の水泳トレーニングもなんなくこなす93歳!マスターズ水泳世界記録保持者、清野満平さんです。

 宮城県石巻市出身の清野さんは、週に2回、利府町や青葉区のプールで水泳の練習を行っています。

 清野さんは2023年5月、盛岡市で行われたマスターズ水泳短水路大会の「90歳から94歳の部」に出場。 50メートル背泳ぎで、これまでの最速記録を0.09秒上回り、世界記録を更新しました。

 清野さん「それ(世界新記録だったこと)分からなかったんですよ。世界記録が何秒かとか。練習はしっかりやっていて、なんか体の調子が良かったんですよね。だから最初から飛ばして行けたしね」

 水泳を始めたのは、終戦直後の13歳の時。中学2年で陸上部から水泳部に転向。石巻高校1年だった、第3回国体で6位入賞。1952年のヘルシンキオリンピックの候補選手に選ばれました。

 オリンピックには出られなかったものの、55歳でマスターズに出場したことがきっかけで復帰。

 70歳の時、100m背泳ぎで初めて世界新記録を更新。

 71歳の時には、200m背泳ぎで2度目の世界新記録を達成し、世界マスターズ水泳で4度優勝しています。

 清野さん「まぁ、水泳が好きだったんだね。性に合うというかなんというか」

 93歳とは思えないエネルギッシュさは、日常からも垣間見えます。

 45年ほど前から経営している雀荘では、接客や店の清掃をしつつ、常連客と一緒にマージャンを楽しみます。

 マージャンは8段。去年は、県民麻雀選手権で準優勝するほどの腕前です。

 この日は長水路を意識した練習。メニューはすべて自分で考えたものです。

 1時間半、5種類のメニューで、1500メートルを泳ぐと、すぐに反省点を洗い出します。

 清野さん「(腕の回転)数が合わなかったね。泳ぎが小さいんだね。長水路(の練習)は3年ぶりだから」

 水泳練習のほか、週に3回、ジムで筋力トレーニングに励む清野さん。

 来年10月、利府町で開かれるマスターズ出場を予定していますが、見据えるのは、その先の2年後。

 95歳になった時に「95歳から99歳の部」に出場し、50m・100m・200mの3種目の背泳ぎで世界記録樹立を目指します。

 清野さん「100歳(以上のカテゴリー)の世界記録はないものですから、その100歳の記録に私の名前を持っていきたい」