生鮮カツオの水揚げ28年連続日本一を誇る宮城県気仙沼市で、伝統的な製法によるかつお節づくりが最盛期を迎えています。
気仙沼市唐桑町の水産会社マルヤマでは、火加減を手で確かめながらカツオをいぶす手火山式と呼ばれる製法で、かつお節を作ってます。
マルヤマ熊谷智範社長「熱すぎても駄目なんですよ。ぬるくても仕上がりが損なうので、熱すぎず弱すぎずという感覚で」
いぶしや乾燥といった行程を繰り返し、10カ月近く掛けて作ることでうまみが凝縮されていくということです。
こうした伝統的な製法を続ける会社は、全国で数軒しかないということです。
2025年はカツオの水揚げ量が極端に少ないため、生産量は例年の半分ほどになる見込みで価格にも影響が出る見込みです。
マルヤマ熊谷智範社長「値段的には影響は出ます。何よりも取れないので、品薄で高値っていうのはだいぶ続くような感じですね」 2025年は、カツオの一本釣り漁法が気仙沼に伝来して350年の節目の年です。熊谷智範社長は今後も伝統の製法を守っていきたいと話します。
マルヤマ熊谷智範社長「手火山は熱い中煙の中、作業的にはきつい仕事でも手火山で仕上げたカツオを地元の人たちが食べると、マルヤマさんのカツオ節じゃないとねと聞く。それを励みにこれからもできる限り守っていきたい」