震災直後に立ち上がった、みやぎ心のケアセンターが9月30日で事業を終了しました。今後、被災者のサポートは自治体にバトンタッチされることになります。
センターは東日本大震災の被災によるPTSDやうつ病、アルコール関連問題などに対応するため仙台市青葉区に設置され、石巻市と気仙沼市にも地域センターが設けられました。
センター長として被災者の精神状態のケアに当たった、福地成さんです。
福地成センター長「大きい災害が起きた後は、多くの人たちが生活再建にエネルギーを注ぐので自分の健康、心の健康にはなかなか配慮ができなくて、自分から相談に来る人はほとんどいない」
福地センター長は被災者と直接、向き合うことが重要だったと振り返ります。
みやぎ心のケアセンター福地成センター長「きちんと住民の生活する場に、その近くに行くという姿勢が大事なんだと感じるようになりました」
これまでの相談件数は約7万件で、年度別で最も多かったのは2015年度の7589件、2024年度は1002件でした。
福地成センター長「見かけ上の相談件数は減ってはいますが、地域のニーズは減っているわけではなく地域の側できちんと対処、対応していただければ、私たちの役割はある程度終えることができたのかなと思う」
国の第二期復興・創生期間の終了に伴いセンターへの交付金が終了する見込みで、今後被災者の心のケアは各自治体に引き継がれるということです。