EU(ヨーロッパ連合)は23日、首脳会議を開き、ロシアへの制裁を大幅に強化し、液化天然ガスの輸入を、来年中に停止するなどで合意しました。

 EUは23日、ウクライナのゼレンスキー大統領を招いて、ブリュッセルで首脳会議を開きました。

 ロシアに対する第19弾の制裁として、ウクライナ侵攻の資金源となっている、液化天然ガスの長期契約の輸入を2026年末で停止することで合意しました。短期契約は半年以内に禁止します。

 ロシアの石油大手「ロスネフチ」と「ガスプロムネフチ」との取り引きについても禁止措置を厳格化します。

 また、ロシア産原油の主な取引先とされる中国企業3社について、「ロシアの資金源を支えている」として制裁対象に追加したほか、貿易関連の事業を行う香港を含む中国企業12社、インド企業3社、タイ企業2社について、「ロシアの軍需産業を支えている」として制裁対象に加えました。

 ロシアに対し、エネルギー、金融、貿易暗号資産と幅広い分野で制裁を強化するとともに、第三国にも拡大することで、ロシアのプーチン政権に対し、和平交渉に応じるよう圧力をかける狙いがあるとみられます。