栃木県鹿沼市の葬儀会社を不当に解雇されたことで男性が自殺したなどとして遺族が賠償を求めた裁判で、宇都宮地裁はこの葬儀会社に約8300万円の賠償を命じました。

 鹿沼市に住む男性(当時51)の妻と子ども3人は2019年に男性が不当解雇などを理由に自殺したとして、葬儀会社「おおの」に合わせて約1億円の損害賠償の支払いを求めて裁判を起こしていました。

 今月13日の判決で宇都宮地裁は「おおの」の代表取締役が別の従業員の詐欺事件に男性が関与したように見せ掛ける偽の証拠を作成し、男性を解雇したと認めました。

 そのうえで、男性が不当解雇を苦にして自殺したとして「おおの」に対して約8300万円の賠償を命じました。

亡くなった男性の妻 「亡くなるまで追い込む気持ちが分からない。一生、許すことはできない」

 男性の息子は「会社が謝罪するのであれば謝罪自体は受けるが、怒りは収まらないと思う」と話しました。