一般の家庭で飼育され警察から依頼を受けて活動する嘱託警察犬の審査会が、宮城県多賀城市で開催されました。

 多賀城市の東北管区警察学校で開催されたのは、一般の家庭や民間施設で飼われ、警察から依頼を受けて活動する嘱託警察犬の審査会です。

 宮城県各地からシェパードやラブラドール・レトリーバーなど19匹が参加し、布に染み込ませたた臭いを嗅いで同じ臭いを探す選別や、現場に残された遺留品を見つける捜索など、3つの部門に分かれて審査を受けました。

 参加者「練習はちょっとふわふわしてたので心配だったんですけど、想像以上に良くやってくれたのでほっとしてます」「うんと褒めてあげたいなと思います。何かおいしい物でもあげたいなと思ってます」

 審査の結果は12月中旬頃に発表され、合格すると2026年から1年間の任期で嘱託警察犬を務めます。

 宮城県警には警察犬を育成する人員やノウハウが足りないなどの理由から、直轄の警察犬がいません。このため、犯罪捜査や行方不明者の捜索などにおいて嘱託警察犬の協力が不可欠となっています。

 宮城県では2025年、9月末までに66件の出動があり、5月には大崎市の山中で遭難した男性の発見に貢献するなど、実績を上げています。

 訓練士松本章さん「審査の時よりも現場の方が生き生きしてます。毎年かなりの出動数はこなしてるんですけども、成果上がってきてるのかなと思います」

 宮城県警鑑識課菅野康弘次長「今後も所有者や指導士、警察犬と協力しながら犯罪捜査や行方不明者の捜索活動に活用していきたいなと考えております」