宮城県岩沼市で認知症の高齢者が行方不明になった想定で、捜索訓練が行われました。探し出す手掛かりは、メールです。

 岩沼市が実施した訓練には、市の認知症高齢者捜索サポーターに登録した市民や、地域包括支援センターの職員らが参加しました。

 午前9時半、認知症高齢者役のボランティアが、街へ出ていきました。行方が分からなくなったという想定です。

 参加者に送られたのは、捜索への協力依頼メールです。行方不明者の名前や年齢、背格好に加え、いなくなった時の状況なども伝えられます。

 メールは、街にいる捜索サポーターにも届いていました。メールの内容と特徴が一致する人を見つけ、優しく声を掛けます。

 「連絡とかもらっていて、探してたんですよ。会えて良かったです」

 無事に保護できたことを市に連絡しました。

 岩沼市が行方不明者の家族から連絡を受けて、協力依頼のメールを捜索サポーターに配信し、捜索サポーターは仕事などに支障のない範囲で街を見回るなどして協力する仕組みです。

 参加者「突然声を掛けないで少し間を置いて、どうしたんですかとか。相手の方も安心するので、そういう感じでやってみました。メールはいいと思いますねえ、登録者全員に回るから、うちの近くを見てみようかなあという感じで見ることもありますから」

 岩沼市は今後、認知症高齢者が増えるとみていて、現在約270人の捜索サポーターの登録を増やしたい考えです。