原油価格の高騰の影響は、どこまで広がっているのでしょうか。
創業76年となる仙台市太白区長町の銭湯、鶴の湯です。
地下からくみ上げた水をボイラーで沸かすために、重油が欠かせません。販売元からは3月だけで2回、値上げの通知が届いたということです。
鶴の湯木村仁則さん「1リットル120円。1週間後ぐらいに135円という通知が来て前日もまたあって、140円という感じで上がってきてますね」
わずか数週間で20円値上がりし、負担は日々積み重なっています。
重油を節約しようと建築現場などから寄付してもらった廃材を燃やすことで、重油の使用量を抑える工夫もしています。
鶴の湯木村仁則さん「廃材で大体3分の1は節約できてますね。だけど廃材を燃やすために午前中全部取られる。私が付きっきりで燃やし続けないと、火力が無いからね」
燃料費が上がっても、入浴料は県ごとに決まっているため自由に値上げすることはできず、すぐに価格に反映できません。
鶴の湯木村仁則さん「中東の成り行きを見守るということしかないと思いますね」
春先から本格化する田植えに向けて準備が進む、米農家も影響を受けています。
宮城県栗原市一迫の農家、黒澤亜希さんは5月から始まる田植えに向けて準備に追われています。
黒澤亜希さん「4台トラクターがフル稼働する感じになって行くので、すごい量の軽油を使っています」
トラクターなどで使う軽油は、年間約9000リットルです。
小売価格はイラン情勢の悪化を受けて、1リットル当たり20円から30円ほど値上がりしています。
黒澤亜希さん「経営にはかなり打撃あります燃料は。どんどん燃料を使うシーズンになってくるので、価格が少しでも安定してくれれば良いなと思います」
影響は様々な所に広がっています。
仙台市青葉区のバルーンショップは卒業や入学、歓送迎会シーズンを迎え1年で最も忙しい時期を迎えています。風船に欠かせないヘリウムガスが影響を受けています。
バルーンコンチェル今田千晴代表「ヘリウムガスで浮いている風船だと結婚式の装飾とかイベントとかでも、店内を飾るには結構欠かせないアイテムだったり、高さを出したりとかというところも」
ヘリウムは天然ガスの副産物で、ガスの生産に左右される資源です。
生産拠点があるカタールでは、イランによるミサイル攻撃によって、一部で供給がストップ。更なる影響が懸念されています。
バルーンコンチェル今田千晴代表「毎日使うので、無くなったり入って来なくなったりしたらちょっと困るなっていうところ」
ヘリウムを使わずに作れる花束の形の装飾など、新たな見せ方も提案しています。
バルーンコンチェル今田千晴代表「ヘリウムガスを使わない空気で膨らましたバルーンで演出ができる提案に切り替えたりとか。価格がもう少し下がったらいいなと思っています」
原油価格の見通しについて、七十七リサーチ&コンサルティングの首席エコノミスト田口庸友さんは、原油の9割を中東に依存する日本にとってホルムズ海峡の封鎖が続く限り高止まりが心配されると同時に、今後、電気代や製品の値上げに発展していく可能性高いと予測しています。