春の叙勲の受章者が発表され、宮城県からは110人が選ばれました。面積の8割を森林が占める川崎町で、新たな特産品を生み出した男性にも勲章が贈られます。
地域の林業振興に長年努めたとして旭日単光章を受章した、川崎町森林組合の前組合長、最上昇さん(78)です。
去年3月に組合長を退くまで、57年間森林組合で働きました。
最上さんが率先して栽培を進め、川崎町の特産品となったものがあります。
しっかりした歯ごたえと強い香りが自慢の原木椎茸。商品名は「仙人シイタケ」です。
収穫量が少なく、販路はほぼ町内の店舗に限られますが、おいしいと評判です。
仙人シイタケを育てているほだ場での収穫は年2回。
春の収穫は4月初めに終わり、今は、秋に向け菌を植え付けていく段階です。
自然の中での栽培で、温度管理や与える水分の調整が難しいと言われる原木椎茸。
そこに挑戦した理由は、おいしさと冬場の雇用創出です。
最上さんたちが原木椎茸の栽培を始めたのは16年前。
それまで森林組合では、仕事が減る1月から3月は現場職員の雇用をいったん解き、4月から再雇用していました。
新たな特産品を生み出したいという願いとともに、1年を通して取り組める仕事をつくり職員の生活を安定させる狙いもあったといいます。
そうした取り組みも評価された最上さんは、組合を引退した今も、ふるさとの山を守る事業に関わっていきたいと話します。
最上昇さん「組合員も年々世代が交代すると、息子がサラリーマンで林業をやらず辞める人がいる。残った人の山を継続的に、組合で委託を受けて、いい山を造るように努力したい」