生まれつきの脳性まひで運動機能に障害のある仙台市に住む女の子(2)が、自力歩行を目指してリハビリに励む日々を過ごしています。成長する姿と家族が向き合う日常です。
仙台市に住むこうちゃん(2・仮名)です。一般的に子どもは1歳前後には歩き始めると言われますが、こうちゃんは1人で歩くことができません。
母親琴美さん「脳性まひと言われまして。成長が遅いというので、もしかしたら歩けないかもしれない、手足に異常があるかもしれないという話をされて」
こうちゃんは、妊娠7カ月の時に胎内での成長が遅れ緊急の帝王切開で生まれました。体重は1069グラムで、大人の手のひらに乗るほどの小さな体でした。脳に酸素が十分に行き渡らず、脳性まひと診断されました。
母親琴美さん「とにかく小さくて、骨と皮の状態なので正直かわいいという表現は当時は出なかった。どうにかしてあげたいとかこんなふうに生まれてごめんねとか」
脳性まひは、脳の損傷が原因で運動機能などに障害が出ます。こうちゃんは、言語の発達が1歳ほど遅れ、移動する時は膝立ちがやっとです。週に1回、診療やリハビリを受けるために宮城県立こども病院に通っています。
病院では歩行器で歩く動作を覚えたり、飲み込む力が弱いため食事の練習をしたりしています。2歳の今は、歩く感覚を身に着ける大切な時期です。4月から理学療法士による自宅でのリハビリも新たに始めました。足首や関節を固定する装具を着けて、歩く練習をします。
リハビリを始めて約1年が経ち、今ではつかまり立ちができるようになりました。更にレベルを上げて階段を上るトレーニングにも取り組んでいます。母親の琴美さんが2階から見守ります。11段の階段を全身を使ってゆっくりと上り、約5分かけてお母さんの元にたどり着くことができました。
母親琴美さん「上手だったよ。今後なかなか外を2人で歩いたりできなかったので、リハビリの先生と外を一緒に歩いたりできたらいいねと話した」
4月、家族3人でお花見に出掛けました。
母親琴美さん「入院も通院も長かったので、今何の季節なのか花を見たりとか空気を吸ったりとか大事にしていなかったので」
出産後の長い入院期間を終えた頃、こうちゃんと見た満開の桜が今でも思い出に残っています。
母親琴美さん「急に桜が咲いてる気がして。この子が気付かせてくれたのかなって」
この春、こうちゃんに大きな変化がありました。保育園への入園です。新しい友達との出会いもあり、初めての環境に少し緊張した様子です。
母親琴美さん「家で2人でいるよりたくさんお友達とか先生いる方が絶対楽しいと思うので、慣れていってもらったらなと思います」
琴美さんも新しい一歩を踏み出しました。こうちゃんの通院やリハビリのために仕事から離れていましたが、こうちゃんが保育園に通い始めたことでデイサービスや訪問看護を行う施設で週に3日から4日事務の仕事を始めました。こうちゃんの成長とともに、少しずつ自分の時間を持てるようになってきました。
6月6日、こうちゃんは3歳の誕生日を迎えました。身長は84センチ、体重は9.4キロになりました。自分のペースで一歩ずつ前に進んでいます。
父親秀さん「成長早いと思いますね。ちゃんと歩けるようになればいいですけどね」
母親琴美さん 「やりたいことができないとかそういう状況がないように、今のうちにできることを増やしてあげたいですね」