逮捕された男はこう呼ばれていました。「案件屋」です。犯罪をサポートするという男の役割を専門家に聞きました。

■犯罪手助け「案件屋」とは?

 サングラスをかけた男は、下を向きながら足早に警察署に入ります。

 去年12月、東京・立川市にある20代男性のアパートに侵入、現金およそ930万円などを盗んだ疑いで逮捕された石倉颯杜容疑者(26)です。

 その担った役割が“案件屋”。その役割とはどういうものなのでしょうか。

 去年12月に起きた立川の窃盗事件を巡っては、今年3月に“勧誘役”と“実行役”などが逮捕され、先月には“指示役”とみられる妹尾誠容疑者(39)が逮捕され、容疑を認めています。

“指示役”妹尾容疑者 「手っ取り早く稼ぐ方法を探していて、闇バイトを見つけたのが始まり」

 今回逮捕された石倉容疑者は、事件の大枠を計画し“指示役”に被害者の情報を伝える“案件屋”と呼ばれる役割でした。

 警視庁が“案件屋”を摘発するのは初めてだということです。

犯罪ジャーナリスト 多田文明さん 「指示役と言われる人間に『こうした案件がある』と。高齢者の家があって、これだけの貯金があって、恐らく財産状況などの名簿を持っている。家族構成・同居人がいない時間帯など様々な情報を持っている」

 “指示役”の妹尾容疑者と“案件屋”の石倉容疑者はSNSでこんなやりとりをしていたといいます。

妹尾容疑者 「週1、2回たたき(強盗)やルパン(窃盗)案件をやっている。2部隊を持っている」

石倉容疑者 「たたき(強盗)、ルパン(窃盗)案件、結構あります。金庫とか金塊狙うのが多いです」

 さらに具体的な情報も伝えていたそうです。

“案件屋”石倉容疑者 「ベッドの下にありますよ」 「引き出しにある」

 そして、犯行中に「人がいるのでやめよう」と話が出ると態度が一変…。

“案件屋”石倉容疑者 「案件つぶれるだろ」

 などと言い、強引に犯行に至らせた疑いが持たれています。

 現金およそ930万円と財布など合わせて1400万円以上が盗まれた今回の事件。“案件屋”の石倉容疑者の手にはおよそ400万円が渡ったとみられています。

 妹尾容疑者と石倉容疑者はお互い本名を知らない状態で、この案件が成功すればさらに高額案件の依頼を受ける予定だったそうです。

犯罪ジャーナリスト 多田文明さん 「案件屋とか名簿屋は売ることで利益があるので、あらゆるグループに持ち込んで売り込みをしていて、買ってくれるところに売っているので、犯罪グループがたくさんあって、その中の1つが狙ったとしても別のグループもまた狙い始める。何度も狙われたところは狙われてしまう傾向はある」

 警視庁は、他の事件にも関わっているとみて調べています。