落ち着いてきた原油価格がまた上がるかもしれません。

■アメリカがイランに“報復攻撃”

 3隻並んだ船が突然、光を放って爆発しました。その直前、画面下から黒い物体が船に向かって飛んできているのが確認できます。

 日本時間の8日午前10時44分、アメリカ中央軍が公開した映像です。

 そして、映像を公開する約4時間半前に…。

キャスター ジェイク・タッパー氏 「米中央軍はイランに対して強力な攻撃を実施したと発表しました」

 これはイラン南部のホルムズ海峡に面する都市・バンダルアッバスで撮影された映像です。

 港がある方向で炎が上がり、黒煙がもうもうと立ち上っています。

イラン国営TVの特派員 「バンダルアッバスでも約10回の爆発音が聞こえました。原因はまだ分かりませんが、海上での交戦や防空システムによるものかもしれません」

 アメリカ中央軍はホルムズ海峡周辺でイランの防空システムやレーダー基地、革命防衛隊の小型艇など80カ所以上の標的を攻撃したといいます。

 この一連の攻撃…。

 アメリカ中央軍はホルムズ海峡を通過しようとしていた商船3隻がイランからの攻撃を受けたことに対する対抗措置だとしています。

 そのうちの1隻、LNG(液化天然ガス)を運搬する船の無線とされる音声です。

船員 「ドローンで左舷側の機関室上部に攻撃を受けた。機関室で火災が発生し、煙が充満している。これ以上の被害は確認することができない。乗組員は全員、無事で、右舷側に避難している。エンジンが使えず、航行不能」

 アメリカは、商船への攻撃は「停戦合意への明白な違反」だと非難しています。

 そして、攻撃に先立ち、一時的に容認していたイラン産原油の販売を取り消すと発表しました。

 発表を受け、原油価格は5%超上昇しました。

 一方のイラン。商船への攻撃を公には認めていませんが、革命防衛隊に近いファルス通信は船が革命防衛隊の警告を無視したため攻撃を受けたと報じています。

 国営メディアは革命防衛隊がアメリカによる攻撃への報復としてバーレーンとクウェートにあるアメリカ軍の軍事施設、数十カ所を攻撃したと発表しました。

 さらに、イラン産原油に対する制裁再開はアメリカとイランで交わした「覚書」に違反すると反発しています。

 停戦期間中のはずが、なぜ攻撃の応酬になったのでしょうか。

明海大学 小谷哲男教授 「アメリカがオマーンと協力してタンカーを通す回数が増えたと。イランとすれば、この状況が続くと、イランがホルムズ海峡の管理を強化するということができなくなる。それを妨害するためにオマーンの近くを通るタンカーを攻撃した。トランプ大統領からすれば、覚書に署名をした後もイランが商船に対する攻撃を続けているので、これに対して強く報復しておく必要がある」

 イランで前の最高指導者・ハメネイ師の国葬が行われているなかでの攻撃の応酬。

 両国の協議は続くのでしょうか。

明海大学 小谷哲男教授 「イランとすれば、経済的な見返りを得るための覚書。この段階で交渉を打ち切る判断には至らないと思う」

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