50年前のロッキード事件で裏金を日本に密輸した運搬役だったと証言するアメリカ人男性が会見し、「賄賂はあってはならない」と強調しました。

裏金の運搬役 ブルース・エイトキンさん 「(雇われる時)取引先には多くの秘密があり、多額の金を扱うのが仕事だと言われた」

 東京の外国特派員協会で10日、会見したのはブルース・エイトキンさんで当時、香港の外国為替業者「ディーク社」に勤めていました。

裏金の運搬役 ブルース・エイトキンさん 「(ゴルフバッグに)お金を詰めて東京に持って行け、密輸しろと言われた」

 グアム支店にいたエイトキンさんは1972年に上司の指示を受けゴルフバッグの底に1億円を隠し、民間機で日本に持ち込んだと証言しました。

 グアムは多くの日本人観光客が訪れ、円を手に入れやすく15回以上、運んだと述べました。

 金がロッキード事件の賄賂だと知ったのは、日本の同僚が逮捕されたのがきっかけで驚いたということです。

 エイトキンさんはロッキード事件では調べを受けなかったと話しますが、1989年に麻薬取引に関わるマネー・ロンダリングでタイで逮捕されました。

 事件から50年経った今、会見した理由については「アメリカで腐敗行為防止法の方向性が変わり、賄賂がなかば合法になったため、改めて賄賂は一般消費者が一番の被害者になるひどいことだと知って欲しい」と説明しました。

 ロッキード事件はアメリカの航空機メーカー、ロッキード社が航空機を売り込むため、多額の賄賂を日本の政財界に渡したとされる事件で1976年に明るみに出ました。

 田中角栄元総理大臣が受託収賄と外為法に違反したとして逮捕され、実刑判決を受けましたが上告中に死去しました。