アメリカ・トランプ大統領は、核施設があるとされるイラン中部の山への攻撃を示唆しました。イランのアラグチ外相はXに「目に目を」と投稿しました。

■新たな攻撃を予告

 日本時間23日午前4時半すぎ、支援者らの前に姿を見せたトランプ大統領。

「何百万バレルもの石油がヒューストンやルイジアナに向かっています。アメリカとベネズエラを合わせれば、世界の石油市場の約62%を占める。だからホルムズ海峡も何も必要ありません。しかし我々がそうせざるを得ないのは、イランに核兵器を持たせてはならないからです」

 「ホルムズ海峡は必要ない」と宣言しました。停戦合意に向けた覚書には「イランは核開発計画の現状を維持し、アメリカはいかなる制裁も科さず、地域に追加部隊を展開しない」と書かれていましたが、破棄されたような状態です。

 イランに対し、連日攻撃を続けているアメリカ軍。トランプ氏は、新たな攻撃を予告しました。

「我々はおそらく、かなり近いうちに“その地域”を攻撃するだろう。イランに止める術はない」

 その地域とは、イランの中部・ナタンズのウラン濃縮施設から1.6キロほどの位置にある標高1608メートルの「ピックアックス山」です。

明海大学 小谷哲男教授 「イスラエルからの情報で『イランがピックアックス山に高性能の遠心分離機を持ち込んでいて、核開発につながるのではないか』と言われている」

■さらなる情勢の悪化懸念

 アメリカのシンクタンクの分析では、「ピックアックス山」には構造物が置かれている場所から二股に分かれて伸びる道があり、その先には、地下への入り口が2カ所ずつ存在します。離れた入り口は高低差がおよそ50メートルあるため、地下に複数の階層がある可能性があります。

トランプ大統領 「(Q.イランが核の遠心分離機をピックアックス山に移したと思うか?)そうかもしれませんが、我々には記録がありません。我々は核物質を追っている。それが肝心だ」

 建設が始まったのは、2020年。当時、イランはIAEA=国際原子力機関に対して核燃料を製造する遠心分離機の組み立てに使う予定の施設だと申告していました。現在も建設中で、まだ稼働はしていないとみられています。

「あの場所はまもなく徹底的にたたく」

 イランのアラグチ外相は「我々の防衛方針は明確だ。すなわち『目に目を』である。いかなる侵略行為も、我々のインフラへの攻撃を含め、強力かつ断固たる反撃を招くことになる」と牽制(けんせい)しました。

 ピックアックス山への攻撃が現実になると、さらなる中東情勢の悪化が懸念されます。

小谷教授 「まさにホルムズ海峡の代替ルート、UAEやサウジアラビアのパイプライン、またはその先の積み出し港まで攻撃することも十分考えられるので、さらなるエスカレーションの危険性がある」

(2026年7月23日放送分より)