なぜこのタイミングで公開されたのでしょうか。イランメディアが報じたのは、公の場に姿を見せていない、イランの最高指導者モジタバ師とする新たな映像です。

■モジタバ師の映像公開

 壁を背にして座り、周りを囲む人々に話しかける、この人物の映像。イランメディア、メヘル通信が8日、「初公開」だとして報じたものです。

 メヘル通信は、この人物こそがイランの現在の最高指導者モジタバ師だとしています。

 今年2月に、アメリカとイスラエルの攻撃によって殺害された前の最高指導者ハメネイ師の後を継いだものの、それ以来、一度たりとも公の場に姿を見せたことがなく、肉声が公開されたこともありません。

 イランのペゼシュキアン大統領も先週、国営メディアのインタビューで「最高指導者と連絡を取るのは非常に困難」だと認めていました。

イラン情勢に詳しい慶應義塾大学大学院 田中浩一郎教授 「モジタバ・ハメネイ師がどういう状態にあるのかに関していろいろ憶測が広がっている中で、ある種、無事であるということを示さんがために出てきた、あるいは流したということを意図として感じます」

 今回の映像は音楽がつけられ、話し声は消されています。顔も正面から捉えた映像はありません。

田中浩一郎教授 「いつ撮られたものであるかが分かっていません。音声が載っていないので、本当のところ何について話しているのか、少なくとも神学校での授業の風景であることは分かるけども、何をしている時のことか説明もないまま出ている」

 モジタバ師はかつて、イスラム教の神学校で教員の仕事に就いていたとされています。

田中浩一郎教授 「最近(の映像)とも言えない。なぜかと言うと、2年ほど前にモジタバ・ハメネイ師はもうすでに神学校での教員としての活動をやめたと言われている。直近のものでは当然ない。AIによるディープフェイクとみている。体の所作、動きが以前に父・ハメネイ最高指導者が同様に、神学校で授業を行っている風景として出されたものに極めてよく似ていて、昔の父親の映像にある種、かぶせる形で頭のところだけを入れ替えただけのものではないか」

(C) CABLE NEWS NETWORK 2026