海のダイヤとも言われる高級魚クロマグロの価格が、2026年から下がる可能性が出てきました。
18日、太平洋クロマグロの資源管理について話し合う国際会議で、日本が提案していた漁獲枠の拡大が合意されました。
日本を含む中西部太平洋で2026年から2年間、30キロ以上の大型マグロの漁獲枠が25%拡大されます。
漁獲枠の議論をめぐっては、7月に長崎市で開催された会議では、日本の提案をメキシコが突然反対し合意に至りませんでした。
その後、山下農林水産副大臣がメキシコを訪れて担当大臣らと協議したところメキシコが一転して支持に転じ、18日の合意につながった経緯がありました。
太平洋のクロマグロは、1961年には推計15万6000トンが生息していました。
しかし、その後の乱獲によって2010年には1万2000トンにまで激減し、絶滅が危惧される事態となったことから、2015年に国別に漁獲枠を設けるという国際的な厳しい規制制度が導入されました。
規制が始まってからは急速に回復し、2022年には14万4000トンと、過去最高とほぼ同水準まで戻りました。
しかし資源量の回復により、現在日本近海ではクロマグロが大量に生息していて、異例の豊漁という状況が続いていることから漁獲規制を守るために、決められた量以上のマグロを取っても海に放すなどの対応を取っています。
その際に、同じ網に入っていた他の魚も逃げてしまうため、漁業者の収入が減ってしまうことが大きな問題となっていました。
100キロを超える巨大なマグロを放すことも大変な負担となっています。
漁獲枠の拡大で実際にマグロの価格が下がるかどうか、寿司店に聞きました。
地元で揚がったネタの鮮度が自慢の、廻鮮寿司塩釜港本店です。この日もほとんどの客が、名物であるマグロの握りを楽しんでいました。
廻鮮寿司塩釜港鎌田秀也会長「何と言っても日本人はマグロですよ。塩釜は特に、特にマグロです」
大トロの握りは1皿約1000円、漁獲枠の拡大によってマグロの流通量が増えれば、積極的に値下げをしていきたいといいます。
廻鮮寿司塩釜港鎌田秀也会長「それはもう取れれば取れるほど、ちょっとその金額に下げるような感じでいきたいと思います。仕入れ値が1割ぐらい下がってもらえば最高でしょうね。そうするとお客さんにも1割引で還元できます。いま物価高だからね、なおさら少しでも安く提供したいですよ」
水産庁によりますと、2026年に拡大される予定の25%の漁獲枠をどの国や地域にどれだけ分配するかは、2回の国際会議で協議されます。
最終的には、11月30日からオセアニアのバヌアツ共和国で開催される会合で決まる見通しです。
クロマグロの漁獲量は日本が世界の約6割を占め消費量も世界一ですが、近年は韓国や台湾でも消費が増えています。
今回の漁獲枠拡大については韓国が均等配分すべきだと主張していて、激しい交渉が予想されています。
更に日本が漁獲できる上限が決まった後は、国内のどの地域の漁業者が何トンまで取って良いか配分を決めることになります。
宮城県の漁獲枠がどれぐらい増えるか、今の時点ではなかなか見通せません。