イラクに10年以上にわたって駐留していたアメリカ軍が9月30日で完全撤退する予定です。治安維持に空白が生じ、民兵組織やイスラム国が勢力を盛り返すのではとの懸念も出ています。

 ロイター通信などによりますと、9月30日を期限にイラクに残るアメリカ軍の部隊はイラクの基地から撤退する予定です。

 撤退期限は2024年に当時のバイデン政権がイラク政府と合意した内容に基づいていて、これまでにも段階的な撤退や部隊の再編成が実施されてきたと報じられています。

 アメリカメディアはアメリカ軍と有志連合で合わせて1500人がイラクに駐留しているとしています。

 一方で、これまでにアメリカ軍から正式な発表はされてておらず、実際に部隊が撤退したかどうかは不明です。

 また、アメリカ軍の撤退で、治安に空白が生じイラク拠点を置く親イラン系の民兵組織の活動や過激派組織『イスラム国』の再興への懸念も指摘されています。

 アメリカ軍のイラク駐留はこれまでに大きく分けて2回ありました。

 1回目は2003年からでアメリカ軍やイギリス軍などの有志連合が当時のイラクのサダム・フセイン政権が大量破壊兵器を保持しているという主張をもとに侵攻したことを契機としています。

 アメリカ軍は2011年にイラク戦争の終結を宣言していったん撤退していました。

 2回目は2014年からで過激派組織『イスラム国』の台頭を受け、イラク政府の要請でアメリカ軍が部隊を派遣していました。

 2回合わせ、アメリカ軍はこれまでに約20年間、イラクに駐留していました。