サウジアラビアの空港が連日、攻撃にさらされています。中東を巡る情勢の緊迫は今後、日本にどのような影響があるのでしょうか。

■空港に連日攻撃

 空港の保安検査場を通るため大勢が列をなすなか、突然、閃光が走りました。天井の一部が降り注ぎ、辺り一面には煙。サウジアラビアの首都リヤドにあるキング・ハリド国際空港が攻撃を受けたのです。

 この10日の攻撃では少なくとも12人が死亡し、309人が負傷をしました。

 サウジアラビアでは先週から空港への攻撃が相次いでいます。6日には南西部のアブハで、そして首都リヤドでは7日から11日にかけて。その11日夜には東部ダンマンの空港も標的になりました。

■フーシ派が認める 中東混乱

 一連の攻撃に関与しているとみられるのがイエメンを拠点とするフーシ派です。

フーシ派 サレエ報道官 「世界中のあらゆる国際企業や旅行者などに対して、サウジアラビアの空港への航空便を運航・利用しないよう警告する」

 フーシ派はイランの支援を受けながらイエメン政府と対立する武装組織。イエメン政府を支援するサウジアラビアとも戦闘しています。

 ANNの取材に応じたフーシ派の幹部は10日の攻撃について、イエメンの空港が攻撃を受けたことへの報復だと関与を認めています。

 そして、10日の攻撃で死亡した12人の中にはアメリカ国籍も1人含まれています。軍事的な対応をするのか問われたトランプ大統領は…。

トランプ大統領 「やるかもしれない。検討している。攻撃について先ほど知ったばかりだ。これから判断を下す。すぐにだ」

 トランプ政権はこれまで、サウジアラビアから要請されてもフーシ派への攻撃には慎重な姿勢を取ってきました。

アメリカ政治に詳しい明海大学 小谷哲男教授 「フーシ派に対しては去年、トランプ政権発足後、かなり大規模な攻撃をしたが、あまり効果を上げなかった。今年はフーシ派に対する攻撃もかなり慎重な姿勢を続けてきた」

■日本に影響は

 もし攻撃に踏み切れば、日本に影響が出ることも考えられます。

アメリカ政治に詳しい明海大学 小谷哲男教授 「フーシ派に対する攻撃に踏み切れば、サウジアラビアのパイプラインを使った石油の代替ルートも使えなくなって、さらに原油価格が上がる」

 トランプ大統領は中間選挙を前にし、イランへの攻撃も控えています。

アメリカ政治に詳しい明海大学 小谷哲男教授 「今回アメリカ市民が亡くなったということで、少しフーシ派に対する攻撃に傾きつつあるのが今の局面。少なくとも中間選挙を前にサウジアラビアの攻撃を直接支援することは考えにくい。中間選挙前にやれば、確実に原油価格が上がってガソリン価格、軽油価格もさらに上がる。そこは今はやりたくないと思う」