東日本大震災の発生から3月11日で11年となりました。県内では関連死も含めて1万568人が亡くなり、1215人の行方がいまだに分かっていません。

 2011年3月11日、午後2時46分。

 宮城県沖を震源とするマグニチュード9.0の地震が発生し、県内では栗原市で最大震度7を、そして多くの地点で震度6弱から震度6強を観測しました。

 地震の3分後、午後2時49分には、気象庁が宮城県の沿岸に大津波警報を発表。その後、各地が津波に襲われました。

 石巻市では、気象庁の津波観測点が設置されていた鮎川で、地震から40分後の午後3時26分に8.6メートル以上の津波が観測され、波は最大で26.0メートルの高さまで達しました。

 県によりますと、この大震災によって2月末の時点で1万568人が亡くなりました。このうち9639人が津波や家屋の倒壊で亡くなった直接死で、929人が関連死です。

 市町村別では石巻市で3553人、気仙沼市で1218人、東松島市で1133人、名取市で954人、仙台市で923人が犠牲となりました。また、県全体で1215人の行方がいまだに分かっていません。

 住宅への被害は8万3005棟が全壊、15万5130棟が半壊などとなっています。 住む家を失った人たちが暮らすプレハブ仮設住宅は2万1610戸建てられ、2020年4月に最後の住民が退去するまで、最大5万3269人が入居しました。

 復興の進捗状況を確認してみます。まず災害公営住宅ですが、県内21市町で1万5823戸が2019年3月までに全て完成しました。

 続いて防潮堤です。県内369カ所、総延長233キロのうち、2月末までに91%に当たる213キロが完成しています。

 そして、被災した道路や橋、河川などの土木インフラは、3月末までに計画されている県内2500カ所のうち2473カ所、99%が完成する見込みです。残る27カ所は新型コロナによる人手不足などの影響で工事に遅れが出ていて、新年度中の完成を目指しています。