北海道の知床半島沖で起きた観光船の事故は、宮城県内の同業者のなかでも衝撃が広がっています。遊覧船を運航する観光地・松島ではどのような安全対策がとられているのでしょうか。

 松島で遊覧船を運航する丸文松島汽船では、大型船4隻と中型船4隻を運航しています。

 知床半島沖で事故を起こした船は、全長約12メートル、総トン数19トンの中型船で、こちらの会社でもほぼ同じ大きさの船を所有しています。

 丸文松島汽船鈴木一也取締役「お客様の安全を確保するのが最低限のサービスなんでね、(大事なのは)無理はしないってことでしょうね。(事故を起こした)原因が何なのかなっていうのが一番気になりますかね」

 事業者は、旅客船を運航する基準を定めた安全管理規程を作成して国交省に提出し、国の許可を得て運航しています。

 丸文松島汽船では、風速が15メートル以上や波の高さが1メートル以上の場合、出航を取り止める規定になっています。

 また、エンジンは船の中で一番低い位置にあり浸水した場合、停止する可能性もあるため、この場所の点検は毎朝、出航前に行われています。

 丸文松島汽船佐藤龍生船長「毎朝ここ空けて見るので、(異常があれば)ここに溜まるようになってますから、海水は。ここ水溜まってなければ大丈夫だということで、点検はしてます」

 一方で、松島では今回の事故を受けて遊覧船の予約をキャンセルする団体も出ていて、ゴールデンウィークに不安が募ります。

 丸文松島汽船鈴木一也取締役「(松島は)湖みたいな大人しい海なんで、安全対策も各社各々やっていますから、安心して楽しんでもらえればいいのかなと思っております」