自動運転システムを搭載したトラクターの実演会が、宮城県大崎市で開かれました。基地局からの位置情報を受信することで、誤差数センチでの作業が可能になるということです。

 実演会は県が開催したもので、生産者や農協の職員など約150人が参加しました。

 県では、自動運転システムを搭載したトラクターにGPSデータを補正して、精度の高い位置情報を送信する基地局を整備する計画です。

 実演会では、移動基地局から送られた位置情報を元に、トラクターが前輪の間についた棒で地面に置かれたペットボトルを正確に倒していく様子が披露されました。

 誤差の範囲はわずか2センチから3センチと極めて高い精度での作業が可能です。

 1カ所の基地局でカバーできる範囲は半径20キロで、県では7カ所の合同庁舎に基地局を整備し県内全域をカバーします。

 また、受信設備を導入する農家には、補助金を支給する計画です。

 県では先端技術を導入することで、農作業の効率化と省力化を進めていく方針です。

 生産者「米が安くなってきたので人件費削減とか考えていくと、人が少なくて作業ができる面でこれから必要なのかなと思います」

 県農業振興課長谷部幹技術副参事「担い手が継続して農業を維持していけることで、県の農業としても持続的に発展していけるものと認識している所でございます」

 基地局は、2022年度中に整備される予定です。