宮城県が進める仙台医療圏の4つの病院の再編計画で、村井知事は富谷市に移転を想定している新たな病院に脳卒中センターを設ける考えです。

 これについて仙台市の郡市長は、説明がなされないまま進められている現状について「甚だ遺憾」と知事の対応を批判しました。

 県が進める仙台医療圏の再編構想では、仙台市青葉区の東北労災病院と名取市にある県精神医療センターを経営主体を残したまま統合し富谷市に移転する計画です。

 村井知事は移転した新たな病院に脳梗塞やくも膜下出血など救急搬送に対応する脳卒中センターの機能を設ける考えです。

 村井知事「(医師を派遣する東北大学が)脳卒中センターについては協力できるのではないかというお話、また労災病院さんもぜひ脳卒中の救急患者の受け入れということで社会貢献をするのが一つの考えであるという話がありましたので、県としてもそちらに向けて応援したい」

 これを受けて、仙台市の郡市長は5日の会見で、説明がないまま進められているとし対応を批判しました。

 郡仙台市長「そもそも知事は、日ごろから民間の病院が関わることなので情報を出せと言われても難しいと言い続けてきました。その一方で、県議会や記者会見でのあの発表は唐突でいかがなものかと思わざるを得ない」

 脳卒中センターは、仙台医療圏に7カ所あり24時間体制で連携して検査と治療を行っていて、郡市長はこれらとの連携や富谷市へ設置する根拠となるデータを公表するなどし医療圏の全体像を説明すべきと述べました。 郡市長「仙台医療圏の未来をどのように描いておられるのか、県全体の医療をどうやってどう構築するおつもりなのか、このことについてご説明がないまま進められていることについては甚だ遺憾であると申し上げている」