宮城県議会の仁田和廣議員が、あっせん利得処罰法違反の疑いで逮捕されました。

 地震の復旧に関わる補助金の交付をめぐり口利きをして、水産加工会社の社長から現金50万円の報酬を受け取った疑いが持たれています。

 あっせん利得処罰法違反の疑いで逮捕されたのは、県議会議員で七ヶ浜町吉田浜の仁田和廣容疑者(72)と塩釜市の水産加工会社カネヨ山野辺水産の社長、山野辺文幹容疑者(61)です。

 警察によりますと山野辺容疑者は、2021年2月に起きた福島県沖地震に関連するグループ補助金を受けられるよう、県職員に働きかけてほしいと仁田容疑者に依頼しました。

 仁田容疑者は1月、補助金の審査を担当する県職員にカネヨ山野辺水産に補助金を交付するよう働きかけたということです。

 仁田議員は、見返りに山野辺容疑者から現金50万円の報酬を受け取った疑いが持たれていて、山野辺容疑者は仁田容疑者に現金を渡した疑いが持たれています。

 山本精作記者「捜査2課の捜査員が県議会に入っていきます。あっせん利得処罰法違反事件の家宅捜索です」

 県警は、仁田容疑者が県議会の庁舎内で県職員に働きかけを行ったことから午後5時過ぎに議会の庁舎に捜索に入りました。

 2人の認否について警察は、捜査に支障があるとして、明らかにしていません。

 グループ補助金は、地震で被災した企業の復旧費用を補助するもので、今回カネヨ山野辺水産に補助金は支給されていないということです。

 県議会の自民党・県民会議の佐々木幸士会長は、所属議員の逮捕について次のように述べました。

 自民党・県民会議佐々木幸士会長「私たちの会派に所属する議員が逮捕されたことは誠に遺憾でありますし、心より深くお詫び申し上げます。警察の捜査に全面的に協力し、事実関係が明らかになり次第、厳正に対処してまいりたい」

 村井知事は「事実ならば、県民や復興に向けて必死に頑張っている事業者の方々を裏切る行為。大変遺憾」とコメントを出しました。