海賊版のコンテンツに閲覧者を誘導する、いわゆるリーチサイトを運営し、著作権を侵害した疑いで逮捕された男が広告収入として数千万円を得ていたとみられることが、捜査関係者への取材で分かりました。

 著作権法違反の疑いで逮捕送検された東京都豊島区のウエブサイト運営会社社長、梶原康勲容疑者は、7月上旬から8月下旬までの間、自分が開設したサイトにアダルトビデオ13作品が違法にアップロードされたサイトのリンクを掲載し利用者を誘導する、いわゆるリーチサイトを運営した疑いが持たれています。

 リーチサイトは、漫画や動画の海賊版そのものは掲載していないものの、リンクを載せることで利用者を誘導します。

 文化庁はリーチサイトが著作権侵害を助長すると問題視していて、2020年10月に施行された改正著作権法には、リーチサイトの運営者への刑事罰が盛り込まれました。

 宮城県警の調べに対し梶原容疑者は「リーチサイトが違法という認識は無かった」と供述しているということです。

 その後の捜査関係者への取材で、梶原容疑者は「広告収入を得るために5、6年前から始めた」と供述していて、広告収入は数千万円にも及ぶと見られることが新たに分かりました。

 梶原容疑者は節税の目的で動画制作会社を設立していて、県警は今週中にも法人としても書類送検する方針です。

 法人としての摘発は全国で初めてとなります。