アメリカで確認された球体と3年前に宮城県で確認された球体は、いずれも中国から飛んで来た可能性が高いと、専門家は分析しています。

 天文学が専門で、3年前に宮城県上空で確認された白い球体を分析している東北大学の服部誠准教授です。

 東北大学理学研究科(天文学)服部誠准教授「結論から言うと、同じ組織が打ち上げたものだというのはほぼ間違いないと思いますけど。気球の形状がほぼ一緒ですよね。宮城のものは大きさが直径33メートルあるんですけど、アメリカのものはここの部分が大体バス3台分とかって言っているので、まあやっぱり同じような規模ですよね」

 服部准教授は、3年前に宮城県上空で確認された球体も中国の方向から来た可能性が高いとみています。

 東北大学理学研究科(天文学)服部誠准教授「宮城で観測された日に高度20キロ、我々が推定した高度なんですけど、そこにいたとして、過去7日間さかのぼるとどうなるかっていう軌跡です。ここに大連があるんですけど、ここに飛行船発射基地があるんですよ。そこは軍の施設なんですね。そういうのがあって、それでここから打ち上げられたに間違いないなと思ったんです」

 中国は民間の気象観測用の気球としていますが、服部准教授は気象データとして記録したものを今後何らかの形で利用する可能性があるとみています。

 東北大学理学研究科(天文学)服部誠准教授「いつどの高さまで上げたらどういう軌跡を描くのかっていうのも、ある意味気象データですよね。それを知っておけば、後々それを何かに利用する時に使えるわけですよね。

多分それがまあ一番の目的なんじゃないかなと思いますけどね」

 服部准教授は目的など分からない部分が多いとして、撃墜したアメリカの調査結果を待ちたいと話していました。