宮城県栗原市発注の測量業務をめぐる贈収賄事件で、逮捕された市の元職員の男は受注した業者の測量設計を複数回にわたって行い、市に納入していたことが分かりました。

 収賄の疑いで逮捕された栗原市栗駒の元栗原市職員、菅原一彦容疑者(62)と、贈賄の疑いで逮捕された栗原市の測量業者で東日技術の社長、石森茂容疑者(66)の身柄は15日午後に仙台地検に送られました。

 警察によりますと2020年9月下旬ごろ、当時栗原市の職員だった菅原容疑者は、公共工事の測量業者の選定で石森容疑者が経営する会社に作業を発注するよう便宜を図ったとされています。

 菅原容疑者は、その見返りとして石森容疑者から測量作業を下請けし作業の報酬としてダウンジャケットなど約50万円相当の物品を受け取った疑いが持たれています。

 菅原容疑者を知る人「普通だよ。全然変わってたあれはないよ。ただびっくりしているだけだね。別にそんな悪いことするような人でないんだけどね」

 菅原容疑者は下請けした複数の業務を1人で測量設計し、完成した図面は東日技術のものとして市に納入していました。

 警察は、石森容疑者も何らかの利益を得ていたとみて2人の動機を詳しく調べています。