2023年7月、宮城県栗原市の小学校に軽トラックで侵入し児童をはねてけがをさせた罪に問われている男の初公判が開かれました。弁護側は、心神喪失だったとして無罪を主張しました。

 栗原市若柳の無職、小野寺章仁被告(35)は2023年7月に栗原市立若柳小学校へ軽トラックで侵入し児童3人をはねてけがをさせたとして、傷害と建造物侵入の罪に問われています。

 仙台地裁で開かれた初公判で、小野寺被告は「病気による錯乱状態で侵入の目的は覚えていない」と起訴内容を一部否認し、弁護側は精神障害の影響で心神喪失だったと無罪を主張しました。

 冒頭陳述などで検察側は、小野寺被告は「誰かを車でひいて警察に留置されれば、電磁波による攻撃といった被害妄想から一時的に逃げられると考え犯行をした」と指摘し「直接恨みを持っていない小学生を狙っていて、精神障害は事件に直接影響していない」と主張しました。

 裁判では、小野寺被告の刑事責任能力の有無や程度が争点となる見通しです。