宮城県の男子高校生をミャンマーの特殊詐欺拠点に連れ去ったとして逮捕された男が、衣食住の面倒を見るという口実で誘い出していたことが新たに分かりました。

 宮城県の17歳の男子高校生を1月にタイの空港からミャンマーに連れ去ったとして、住所不定無職の藤沼登夢容疑者(29)が逮捕されました。

 タイ北西部メソト空港の防犯カメラ映像には、黒いリュックを背負った藤村容疑者とその後ろからついていく高校生の姿が映っていて、藤沼容疑者が誘導する先にやってきた、白い車に2人は乗り込み空港を後にしました。

 捜査関係者への取材で、藤沼容疑者はオンラインゲームで高校生と知り合い「衣食住の面倒を見る」「簡単な作業で金がもらえる」などとタイ旅行を勧め、旅券を渡したとみられるということです。

 高校生はタイの国境付近にあるミャンマーの犯罪拠点に連れ去られ、特殊詐欺のかけ子を強要されたといいます。

 高校生は「高齢者が多い都道府県を狙い、警察官を装ってだますよう指示を受けていた」と話しているということです。

 警察は、藤沼容疑者が特殊詐欺のリクルーター役とみて捜査しています。