楽天イーグルスの浅村が24日、2000本安打の偉業を達成しました。
2000本安打まで残り1本で迎えた24日の日本ハム戦、浅村は1回裏の第1打席で変化球をライト前へ運ぶタイムリーヒット。史上56人目、平成生まれでは初となる2000本安打を達成しました。34歳6カ月での到達は史上7番目の若さです。
浅村栄斗選手「Q.最初の打席どんな気持ちで?」「ちょっと待ってもらっていいですか。・・・嬉しいです。泣くつもりはなかったんですけど、色々思いが出てきてすいませんでした」
試合終了後に開かれた記者会見では、大記録達成を前にした重圧について振り返りました。
浅村栄斗選手「調子も下降してもやもやした気持ちもありましたし、チームのために集中したいと思っていましたけど、それがプレッシャーに変わってヒットが出ない。今までに無い感覚あった。苦しかったですね。アサメーターのボードを掲げてくれて、ファンの人がヒット打ったらカウントしてくれて、達成できて幸せです」
浅村の偉業達成を喜んでいるのが、楽天イーグルスの元監督、平石洋介さんです。浅村が、痛みを抱えながら戦っていたことを話してくれました。
2019年に楽天イーグルスの監督を務めた平石さんは、同じ年にFAで加入した浅村とは1年間同じチームで戦いました。
今ではプライベートで食事や温泉に行くなど、親交があります。
2000本安打が迫る中での、あるエピソードを明かしてくれました。
平石洋介さん「左足の太ももと言いますか、ハムストリングスに近いところにかなりきついデッドボール食らって」
4月26日のソフトバンク戦、2000本まで残り11本とする中で受けたデッドボール。浅村はこの時、左足に大きなダメージを負っていました。
平石洋介さん「珍しく痛がったんですよね。当たった瞬間は痛いっていうのはあっても、サラっと後は何食わぬ顔して戻ってくる栄斗が。実はデッドボール当たった当日にね、試合終わったら久しぶりに栄斗ご飯食べようと。でもデッドボール当たったその後の動き見てたら、あーこれはさすがにきょうやばいなと思って。翌日も試合があったのでトレーナーの治療受けた後に、平石さんすいません、足着けないんですと松葉づえで帰ってきたんですけどって」
松葉づえを使わなければいけないほどの痛み。しかし、浅村は翌日以降も試合に出続けました。
平石洋介さん「絶対痛いんですよ。痛いし普通じゃないんですけども、簡単にレギュラーが痛いかゆいと休んだら駄目だと。これは彼のポリシーですよね。やる以上は悟られない、その日もそうだったんですよ。なので、まあつらかったと思いますけどね」
左足をかばいながらプレーしたこともあり、自己ワーストの35打席ノーヒットと苦しんだ時期もありました。
プレッシャーや痛みと戦いながら達成した2000本安打、平石さんはその瞬間の表情が忘れられないといいます。
平石洋介さん「最後本当に苦しんでいるのも見たり会話したりで分かっていたので、ヒーローインタビューももらい泣きしそうになったけど、ヒットを打ってファーストに出塁した時の表情がね、何とも言えない。でも本当に良かったと思いますよね」