宮城県白石市の公共工事をめぐり、官製談合防止法違反などの罪に問われている市の職員の裁判で、仙台地方裁判所は執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。

　白石市上下水道事業所の元工務係長、平間大地被告（３６）は２０２３年９月に白石市が発注した排水施設の防水工事をめぐり、工務店代表の草刈俊彦被告（６４）に非公開の工事の予定価格を漏らしたとして、官製談合防止法違反などの罪に問われています。

　これまでの裁判で平間被告は「白石は談合で成り立っていると草刈被告から言われ、断れずに情報を漏らした」と動機を述べていました。

　２８日の判決で、仙台地裁の須田雄一裁判官は「公契約に関する入札の公正や、それに対する社会の信頼を大きく損なう行為」と指摘たうえで「業者の求めに応じ安易に秘密を教示していて、責任を軽視することはできない」とし、懲役１年２カ月の求刑に対し懲役１年２カ月、執行猶予３年の有罪判決を言い渡しました。