仙台市青葉区のデザイン会社が、架空のホテル改修工事を持ち掛けた建設業者に家具代などを立て替えさせ、その後返金していないトラブルが複数あることが分かりました。契約には偽造されたホテルの印鑑が使われたとみられ、同様のトラブルの被害額は計1億円に上るということです。
関係者によりますと青葉区のデザイン会社トレンドラボは2024年8月、仙台国際ホテルの地下にインバウンド旅行者向けのナイトクラブを造る改修工事を宮城県岩沼市の建設業者に持ち掛けました。
翌月、トレンドラボは建設業者に対して、工事をスムーズに進めるためナイトクラブの家具の代金を立て替えるように説明し、4000万円を振り込ませました。
仙台国際ホテルや関係者によりますと、この改修工事は架空で、工事の契約書に押されていたホテルの印鑑は偽造されていたということです。
更に、トレンドラボは別の会社にも仙台国際ホテルの仲介業者として偽造の契約書を提示し、約6000万円を支払わせたということです。
トレンドラボは2024年11月に破産手続きを開始していて、建設業者は返金を求めていますが回収のめどは立っていません。
仙台国際ホテルは「このような契約に一切関与しておりません。事案が早期に解決するよう今後も関係当局の捜査に全面的に協力してまいります」とコメントしています。