この時期に注意が必要なかくれ脱水は、自覚症状が無いまま体の水分が失われ、体調不良や脱水症状につながる状態です。
熱中症などに詳しい済生会横浜市東部病院の谷口英喜先生によりますと、かくれ脱水とは脱水症状の1歩手前で体重の2%程度の水分が失われた状態のことです。やっかいなのは自覚症状がほとんど無く、多くの人がかくれ脱水になる可能性があるということです。
例えば、朝起きた時に体がだるい、食欲が無いなどもかくれ脱水の症状の1つということです。
済生会横浜市東部病院谷口英喜先生「夜に水分補給ができない水分が失われている。しかも、朝ごはんを食べる前は一番体の中で水分が少なくって、そこがちょうどかくれ脱水ぐらいの具合なんですね。水分補給を心掛けるということなんですけれども、食事をきちんと取るという事が水分補給の基本なんですね。全体としては食事も併せて男性で3リットル、女性で2.5リットル位、その半分を食事から取ってその半分を飲むと考えてもらえればいいです」
谷口先生によると、1回の食事で400ミリリットルから500ミリリットルの水分が摂取できるので、3食きちんと食べることで1日に必要な水分量の約半分が取れるということです。
かくれ脱水の症状は脳や消化器、筋肉など様々な部分に症状が出ると言います。
済生会横浜市東部病院谷口英喜先生「【脳】ふらつき、めまい、立ちくらみ、ひどくなると頭痛【消化器】食欲低下、下痢やひどくなると嘔吐腹痛も【筋肉】こむら返り、力が入りにくい、しびれる痛い。3つの臓器の症状が入り交じって出るのが、かくれ脱水の症状ですね」
谷口先生によると、これからの時期かくれ脱水の他にも気を付けなければならない事があると言います。梅雨型熱中症です。
熱中症というと夏のイメージもありますが、湿度が高いことで汗が蒸発せず体温が下がらない。湿度が高いと喉が渇きづらく水分補給を怠るなどが理由です。
対策としては、かくれ脱水と同じように意識して水分を取る事や、汗をかいたら拭き取ったり扇風機など風に当てて蒸発させたりすることが大切だということです。