教頭に次ぐ学校ナンバー3の教師らが女子児童を盗撮してSNSで共有した事件で、まもなく保護者説明会が行われます。

■教師は“ナンバー3”で撮影係

 名古屋市立の小学校教師・森山勇二容疑者(42)。女子児童の下着を盗撮し、SNSのグループで共有した疑いが持たれています。

 学校関係者によりますと、森山容疑者は学校行事などで記録用の写真を撮影する立場だったことが新たに分かりました。

■学校行事で撮影されたとみられる

 グループ内で共有された画像や動画は学校行事の最中に撮影されたとみられるものでした。もし、森山容疑者が撮影したものだとしたら、教師の仕事の一つとして疑われることなく勤務中に女子児童を撮影していたということになります。

 守られるべき子どもたちが裏切られたとされる事件…。森山容疑者が勤務する小学校の卒業生はこう話します。

森山容疑者が勤務する小学校の卒業生 「驚きました。全然、明るい感じで分からなかった。皆と気軽に話している感じ」

 保護者からも信頼されていたという森山容疑者。勤務先での評価も高いものでした。

元同僚 「勤務態度は勤勉で児童からは慕われ、同僚からの信頼も厚かった」

 4月からは校長や教頭を補佐したり教員を取りまとめたりする、いわば学校内のナンバー3の役職についていました。

 また、小学校の教師としてだけでなく、プライベートでも“良き父”に見えたと言います。

森山容疑者を知る人 「よく公園でお子さんに丁寧にバレーボールを教えて、声掛けもして楽しそうにしていた。ただ優しくて子どもと一生懸命遊ぶお父さんだなと」

 名古屋市では同様の事件に加担している教師などがいないか調査を進める方針です。

■名古屋市長も憤り

名古屋市 広沢一郎市長 「本当に一番、子どもたちを守らねばならない立場の人間がそういうことをするというのは本当に言語道断なんですよね。子どもたちは何を信じればいいのか」

 SNSのグループには各地から集まった10人近くが参加していて、少なくとも70点の動画や画像が共有されていたとみられるのです。

■「うらやましいです」グループ内のやりとり

 グループ内ではこんなやりとりが交わされていたといいます。

グループ内のやりとり 「うらやましいです」 「いいです」

 SNSアプリでグループを管理していたのは森山容疑者とみられます。メンバーを追加する権限を持ち、他の教師をグループに招き入れていたようです。

 実は今回の事件は、3月に器物損壊の罪で逮捕・起訴された水藤翔太被告(34)から発覚しました。水藤被告もまた名古屋市の小学校の教師で、このグループに参加していたことから、グループの存在が明るみになったのでした。

 その中の1人とされる小瀬村史也容疑者(37)。横浜市の小学校教師です。1月に女子児童の下着を撮影し、SNSのグループに動画を投稿したとして逮捕されました。

小瀬村容疑者が勤務する小学校の児童 「あいさつしている時はやさしいが、ちょっとしたことでよく怒った」

■教師の性犯罪 どう防ぐ?

 今回、逮捕された3人の教師は盗撮画像や動画をSNSで共有したとされています。では、教師による性犯罪などはどうすれば防げるのでしょうか。

子どもの安全を研究する安心安全教育協会 清永奈穂理事 「もしも先生が自分を撮っている感じがいやだなと思ったら他の先生に。例えば保健の先生とか、あと校長先生とか主任の先生といったような自分のことを撮っている先生以外の先生に相談をするということがまず一つ。保護者に相談をするということが二つ目。それ以外にも相談できる機関がいくつもある。例えばこども家庭庁が開いている親子のための相談LINE、そういったところに相談してほしい」