アメリカ国務省は、ユネスコ(国連教育科学文化機関)に対し、アメリカが脱退する意向を伝えたと発表しました。

 アメリカ国務省は22日、ユネスコのアズレ事務局長に対し、アメリカがユネスコから脱退する意向を伝えました。

 国務省のブルース報道官は声明で、「ユネスコは社会や文化に分断を招くような問題に取り組んでいる」などとして、トランプ政権が掲げるアメリカ第一主義と「相容れない」と指摘しました。

 また、ユネスコがパレスチナの加盟を認めたことを問題視し、「反イスラエル」の動きを助長していると批判しました。

 トランプ政権は1期目でもユネスコを脱退していましたが、バイデン政権で再加盟していました。

 これを受けてユネスコは、声明で「深い遺憾」の意を表明しました。

 「決定は多国間主義の原則に反するもので、世界遺産登録などでアメリカのパートナーに影響が及ぶ可能性がある」と指摘しています。

 一方で、決定は予想されていたとして、それに備えてきたとも説明しています。

 今後もアメリカ政府や議会との政治的対話を継続していくとしています。