厳しい暑さがいつまで続くのか、栗原麻衣気象予報士に聞きました。

 気象庁は1日、6月から8月までの夏の平均気温が平年を2.36℃上回り統計開始以降で最も暑かったと発表しました。

 栗原麻衣気象予報士「温暖化の影響で世界全体の気温が高かったことに加え、太平洋高気圧が北寄りに張り出していたため、日本全体が暖かい空気に覆われやすく暑い夏となった」

 「この先の見通しですが、偏西風は暖かい空気と冷たい空気の境目に流れているのですが、例年冬にかけて偏西風が下がってきて涼しい空気が入ってくるのですが、太平洋高気圧の張り出しが9月も強い予想でなかなか偏西風が下がってこないため、涼しい空気が入りづらい予想。このため9月も厳しい残暑が続くと見込まれます」

 宮城県沖の海面水温が、平年よりも高いことも残暑が長引く要因と考えられるということです。

 栗原気象予報士は、仙台で初めて10月に真夏日を観測した前年に続き、厳しい暑さが10月まで続く可能性があるとみています。

 9月に入っても危険な暑さが続き、専門家は今後も熱中症対策が必要と呼び掛けます。 仙台市泉区にある松田病院で内科が専門の松田泰史副院長は、9月に入っても体のだるさや不調、はきけ、食欲不振など熱中症の典型的な症状を訴える患者が訪れていると言います。

 松田泰史副院長「9月に入っても日中は30℃を超える日が続いている。かなり熱中症の危険性は高いだろう。少しづつ疲労や脱水が蓄積して、すぐに症状が出なくても何日後かに遅れて現れる熱中症に注意が必要」

 こうした蓄積型熱中症は、高齢者や子どもは特に注意が必要ということです。

 松田泰史副院長「高齢者とかお子さん、体温調節が苦手な方は起こしやすいでしょうし、外で活動する方は疲れが蓄積して熱中症を後で起こすこともある。エアコンが苦手だからと使わないでいると、知らず知らずのうちに室内にいても熱中症になってしまうという傾向はある」

 厳しい残暑が続く中で、対策はあるのでしょうか。

 松田泰史副院長「水分塩分をしっかり取ってもらう。バランスの良い食事を心掛けていただいて、ビタミンやミネラルを取ってもらうことも大事でしょうし、一番は翌日に疲れを持ち越さないようにしっかりと休息を取ってもらう」