イセエビの豊漁が続いている宮城県南三陸町の志津川湾で、資源保護に向けた生息調査が始まりました。初日の8日夜は、岩場などでかなりの数のイセエビが確認されました。

 南三陸町の戸倉地区で調査をしたのは、町の自然環境活用センターの職員です。

 イセエビの活動が活発になる夜に志津川湾に潜り、岩場などにいるイセエビの数や大きさを調べました。

 志津川湾ではここ数年、海水温の上昇の影響かイセエビの数が増えています。特に2025年度は豊漁で、9月8日までの水揚げ量は1325キロと既に前年度の7倍近くとなっています。

 8日夜の調査でも、昼間は岩の陰に隠れて出てこないイセエビが餌を求めて動き回る姿が見られました。

 阿部拓三研究員「予想していた通り、テトラポッドの隙間とか岩の割れ目に大中小色々なサイズのイセエビが確認できました。ものすごく多いというわけではないんですけども、10匹以上はいたと思いますので。もっともっと数はいるんだと思いますね」

 一方で、宮城県ではイセエビ漁の規制が無く制限なく捕獲できるため、資源の枯渇が懸念されています。

 阿部拓三研究員「漁業資源という観点であれば資源管理は必要不可欠で、取ればどんどんいなくなりますので、休漁圏の設定や産卵期に漁をしないとか管理は必要になってくると思います」

 自然環境活用センターでは、志津川湾の地の地区でも調査して漁獲のルールを定めるための資料にすることにしています。