フィリピン当局は中国と領有権を巡って緊張が続く南シナ海で自国の船が中国船から放水される妨害行為を受けたと発表しました。

 フィリピン沿岸警備隊は16日、南シナ海のスカボロー礁周辺で物資を運んでいた当局の船が中国海警局の船から放水されたと発表しました。

 放水は約30分間続き、船の壁などが損傷したほか、乗員がけがをしたとして中国側を非難しました。

 一方、中国海警局は「不法侵入されたため法に基づき取り締まりを行った」と主張しています。

 今回、衝突が起きたスカボロー礁を巡っては、中国政府が10日、自然保護区の設立を承認したと発表するなど実効支配を強めていて、フィリピン政府が強く抗議していました。