アメリカ・トランプ大統領が首都ワシントンの警察が不法移民への捜査の協力に拒否したことなどを受け、国家非常事態を宣言し連邦化する可能性を示唆しました。アメリカの分断がさらに深まる恐れがあります。

■「政府の統制下に」トランプ大統領

トランプ大統領 「急進左派はアメリカに多大な損害を与えました。1年前、私たちの国は死んでしまいました」

 チャーリー・カーク氏射殺事件をきっかけに、アメリカ国内で深まる分断。首都ワシントンの治安を巡る対立にまで発展しています。

トランプ大統領 「私たちは治安が良くない状況を修正しています。そして今、ワシントンは直りました」

 先月11日、トランプ大統領は治安の悪化を理由にワシントンの警察を連邦政府の指揮下に置く、30日間の非常事態を宣言しました。

 今月10日に期限を迎えると、民主党に所属するワシントンのバウザー市長は、不法滞在者の取り締まりを行う移民・税関捜査局への協力を拒否しました。すると…。

トランプ大統領のSNSから 「私がこれを放置すれば、犯罪が再び急増するでしょう。私はそのような事態を許しません。必要であれば“国家非常事態を宣言”し、ワシントンを連邦政府の統制下に置きます」

■「左派が暴力」トランプ大統領が批判

 トランプ大統領は、左派である民主党の圧力によってバウザー市長が「協力しない」判断に追い込まれたと主張しています。

トランプ大統領 「バウザー市長は立派でした。それにワシントンはとても安全です。今夜はきれいな奥さんを連れて、ワシントンで夕食をとるべきです。撃たれることはありません」

 カーク氏は射殺される数日前に韓国を訪問。現地で保守系団体と面会していたことが分かりました。

 8日に公開されたポッドキャストでは、韓国の清潔さと秩序を称賛する発言がありました。

「(韓国は)信頼度が高い社会です。信頼の構造を崩壊させる大規模な移民がいません」

 カーク氏は、自らが広める「反移民」のメッセージが韓国と日本で共感を得ていると発言。「これは世界的な現象だ」と自画自賛しました。

 しかし、韓国メディアによると、韓国に滞在する外国人の数は年々増え続けていて、去年時点でおよそ265万人。総人口に占める割合はおよそ5%に達するということです。

 今も黙秘を続けているタイラー・ロビンソン容疑者。事件前、知人に送ったテキストには「カーク氏への憎悪から始末する好機を得た」とありました。

 逮捕前には「まもなく自首する。楽しく笑える時間をありがとう」と犯行を自白していたということです。

トランプ大統領 「ご存知のように、彼らには死刑があります。暴力のほとんどは左派にあります」

 ロビンソン容疑者は初めての尋問にオンラインで臨み、ほとんど表情を変えず、氏名を述べるにとどまりました。

(「グッド!モーニング」2025年9月17日放送分より)