台風22号が接近中の伊豆諸島に8日午後、暴風と波浪の特別警報が発表されました。最大瞬間風速は70メートルと予想され、建物が倒壊するような猛烈な風が吹く恐れがあります。

■関東 あす朝最接近 35メートル強風

 激しい波が港に押し寄せているのは東京・八丈島。

 台風22号の接近を受けて午後、東京・八丈町と青ケ島村に暴風と波浪の特別警報が発表されました。

 気象庁が警戒するのは、その風の強さ。

気象庁大気海洋部 立原秀一予報課長 「注目いただきたいのは伊豆諸島のあすの最大風速。予想される最大風速は50メートル、最大瞬間風速は70メートル」

 最大瞬間風速70メートル。島の物流はすでに滞っています。

 停電を見越し、そのままでも食べられる食品は早めに買われ、棚に陳列されていたパン類は、すべてなくなっています。

 パンの棚だけでなく、野菜の棚も空です。特に葉物がなさそうです。

 40年も島に住む女性が買っていたのは…。

住民 「台風で何日間か入ってこないものでいつも必要なものを買いに来た。ハム、アボカド買ったり、糸こんにゃく、洗剤とか。バナナやパンも必要だったがもう全然ない」

八丈マート 池田勝信店長 「肉や魚、生鮮品が一番なくなって、皆さん買っているのは水で、2リットルの水が売れている」

 最大瞬間風速70メートルとは、どれほどの風なのか…。

 2015年に台風15号が直撃した沖縄県の石垣島では最大瞬間風速71メートルを観測しました。

小池百合子知事 「あすにかけて線状降水帯が発生する可能性もあって、局地的にさらに雨量が増える恐れがあります」

 警戒が高まる八丈島。9日に役場は閉庁し、町立病院も通常外来を中止。ごみの収集も中止されました。

 航空便は全便欠航、バスも終日運休となりました。

リードパークリゾート八丈島 歌川真哉支配人 「我々、台風慣れはしているが、今回はさすがに油断できない大きな台風」

 島内のホテルは、すでに100人ほどのキャンセルが…。

リードパークリゾート八丈島 歌川真哉支配人 「あした午前中にホテルで勤務する人間は、きょうこのホテルに泊まっている」

■22号のあとも…もう1つの台風に注意

 千葉県の沿岸部では9日朝にも最接近する見込みで、最大瞬間風速35メートルの強風が予想されています。

 22号が過ぎ去った後も気を抜けません。8日午後3時にもう1つ、台風23号が発生しました。

 3連休中には九州や本州にも接近し、影響を及ぼす恐れがあります。