ジャパンモビリティショーが30日に開幕しました。各社が今、開発を競っているのが“多目的”な車です。その理由を探ります。
■大人気SUV 最新の性能は?
三菱 商品企画部 上原実部長 「未来の電動クロスオーバーSUV(スポーツ用多目的車)」
体験したのは「三菱エレバンスコンセプト」。
三菱 商品企画部 上原実部長 「これがシースルーボンネット」
フロントガラスの下に設置された横長のモニター。そこに映ったのは…。
三菱 商品企画部 上原実部長 「カメラが下を映して、タイヤの下がこんな様子になっていると」
視線が高いことで運転しやすいSUV。その見えづらいタイヤ下の視覚をカバー。
新型の試作車などを集めた車の祭典「ジャパンモビリティショー」。各メーカーがSUVに力を入れています。
トヨタのSUVは「ランドクルーザー」。悪路を安全に走ることを想定していて…。
トヨタ ZZ主査 浅井崇さん 「前が良く見えないといけないので、ボンネットが下がっている」
運転席から前が見やすい設計。さらに…。
トヨタ ZZ主査 浅井崇さん 「ランドクルーザーは結構、大きい車だが、サイズをコンパクトにして多くの客に買い求められる車に仕上げている」
見渡しのいい道路で10分間車を観察すると、SUVは51台中17台が通過。3割を超えていました。
実際、国内の販売台数でSUVの割合は10年前は16%でしたが、去年は36.4%に増加。
日産のSUVは「パトロール」。試乗したのは左ハンドルです。
日産 次席チーフビークルエンジニア 近郷智史さん 「日本にニーズがあると考えて」
SUVに対する日本人の生の声を採用したといいます。左ハンドルのSUVを日本市場に導入したのはなぜなのでしょうか。
■人気SUV 各社注力のワケ
日産 次席チーフビークルエンジニア 近郷智史さん 「日本で生産しているが、輸出して中東とアメリカに販売している」
元々、砂漠などを走る中東やアメリカなどで販売していた外国人向けに大きなつくりの高級SUV「パトロール」。日本人の生の声を聞き、日本市場への導入を決めたといいます。
メーカー側にもメリットがありました。
トヨタ ZZ主査 浅井崇さん 「大きなSUVと(パーツを)共通化することで、信頼性が確保されたものを使う」
別の車とのパーツの共有でコストダウンできることもSUVを販売するメリットだといいます。
大人気のSUV。自動車専門雑誌の編集長に人気の理由を聞きました。
ティーポ 編集部 佐藤考洋編集長 「コンパクトからミドル、ラージサイズまで幅広い選択肢があるのが最近のSUVのトレンド。キャンプに使うとか街中でも普通に乗れる。視認性が高く乗りやすいという部分で多くの人に受けている」