クマの出没が相次ぐ宮城県大崎市では、伊藤康志市長が国を挙げた対策を求めました。
伊藤康志大崎市長「基礎自治体の手に負えない、まさに災害級の事態になっていると思っている。国を挙げての対策、自治体の垣根を越えていることからすると、県を挙げての対策にしていただきたい」
大崎市では6日までにクマの目撃件数が302件に上り、過去最多だった2023年1年間の239件を既に上回っています。
捕獲頭数も59頭で、これも過去最多だった2021年の49頭を超える数になっています。
こうした状況を受けて大崎市では、11月いっぱいクマの出没緊急事態宣言を出し、市民に厳重な警戒を呼び掛けています。
伊藤市長は7日の会見で、新たに市の公式LINEを通じて市民にクマの出没情報を瞬時に知らせるなど、情報発信を強化したことを説明しました。
クマの出没が多い山間部の鳴子小中学校では、全ての児童生徒を対象にしたスクールバスの運行も始める予定です。
秋田県では既に自衛隊の派遣が始まっているほか、秋田県と岩手県にライフル銃を使える警察の機動隊員の派遣も始まることから、伊藤市長は今後もクマの被害が続く場合、国に対し大崎市への派遣も要請する考えです。
伊藤康志大崎市長「暖冬や、冬眠しないクマを考えると通年対策もありえる。当面は今の対策をしっかりやりますが、11月いっぱいで終わる、期間限定になるのかどうか不安も抱きながらの対策なことは事実です」