大分の大規模火災は、いまだ鎮火に至っていません。発生から4日目、火元近くの住民が自宅の様子を確認することができました。

■住民「家がないと」自宅状況確認

 そこにある我が家を見ることすらできない状況です。

住民 「(家を)見たいが駄目ですか?」 警察 「場所はどちら?」 住民 「焼けたところ。火元のすぐ下の家」 警察 「音聞いて分かるように自衛隊が消火活動している真っ最中」 住民 「家を確認できないと不安ですごい」 「ちょっと見るだけでも」

 そこに、様子を見に行ってくれた消防団が駆け付けます。

住民 「燃えた?」 消防団 「全く…(家は)ない」 住民 「しょうがない。それでも入られない…」 「ごめんな忙しいのに。また何かあったら教えてな」 消防団 「消防団でできることはしますので」

火元近くの住人 「悪いけど完全に家がないと。私と夫とネコ、それだけ。あと何も持てる時間はなかった。5分遅れてたら私たち焼けていた。玄関出た時、火の粉が飛んで真っ赤だった」

 多くのものが失われた大規模火災から4日目。まだ規制はされたままです。

大分県 佐藤知事 「山林部分においては少数ではあるが、高温のエリアが確認されている」

 長年地域を支えてきた、漁業への影響も深刻です。

地元漁師 「工場がなくなったら死活問題」

 大型で脂乗りがいい「関アジ・関サバ」。希少なブランド魚として知られる特産品です。

「(Q.網は使わない?)網はないです、基本的に一本釣り。魚には優しい、傷が付きにくい」

 魚を傷付けないように一本釣りで行われる漁。これに欠かせない、鈴がついた希少な「針」を製造する工場が被災しました。

 漁は再開したものの、ストックはあと2、3日分しかありません。

地元漁師 「なくなったら買う感じにしていたからさすがに困った」 「(Q.あと何本残っている?)あと40~50本(2~3日分)。これがなくなったら釣りにならない」

 収束には向かっているものの、鎮火までには相当な時間がかかるとみられています。