冬への準備が本格化しています。仙台市青葉区の輪王寺では、雪の重みから松の枝を守る雪吊りの作業が始まりました。

 伊達家ゆかりの輪王寺の庭は、東北有数の名園として知られています。

 1日から雪吊りの作業が始まり、松の木の中央に立てた高さ15メートルの支柱から下ろした縄を、職人たちが枝に結んでいきました。

 雪が積もっても枝が折れないようにする、伝統的な技法です。

 1本の松に張る縄の数は百数十本。放射状にまっすぐに伸びた縄が、木の上に傘を差しているような景観を生み出します。

 グリーンテック内ケ崎拓也さん「形、なりを大切に昔からの技術を守って行っております。昔からこういう伝統があるんだという、縄でこういう技術ができてるよということを見ていただきたいと思っております」

 輪王寺の雪吊りは、3月ごろまで見られるということです。

 宮城県蔵王町のみやぎ蔵王えぼしリゾートでは、宮城県トップを切ってスキー場開きが行われ、関係者が今シーズンの安全を祈願しました。

 大友葵記者「ゲレンデにはわずかに雪もありますが、まだ滑れるほどの雪は積もっていません」

 滑走には少なくとも30センチの積雪が必要ということですが、えぼしリゾート内の石子ゲレンデの積雪は今のところ0センチです。

 今週半ばごろから人工降雪機を稼働させ、12月中旬には滑走できるよう準備を進める予定です。

 宮城蔵王観光門脇次男社長「今週半ばには今季初めての寒波が予想されております。みなさん待ち遠しいと思いますが、もうしばらくお待ちいただければと思います」

 前シーズンは降雪に恵まれ、営業期間を延長したことで例年を上回る7万7000人が来場しました。今シーズンはインバウンド客の増加も見込み、8万2000人ほどの来場を予測しているということです。