異例の超短期決戦に、各地で既に衆議院選挙の事実上の選挙戦が始まっています。新党の中道改革連合ができたことによる宮城県での構図の変化を取材しました。
「自民党宮城県連所属、全員の必勝を期して、勝つぞ、勝つぞ、勝つぞー」
宮城県5つの小選挙区全てに候補者を擁立する自民党は、25日の集会で全選挙区での勝利を目指す方針を確認しました。
前回の衆院選、宮城県で自民から当選したのは宮城5区の小野寺五典氏のみ。政治とカネをめぐる問題が逆風となり、立憲民主党に1勝4敗と歴史的な大敗を喫しました。
巻き返しを図る今回の選挙ですが、新たな不安要素が。2025年10月、26年にわたって自民党と連立政権を組んできた公明党が連立を離脱し、選挙での協力関係も解消されることになりました。
公明党は、立憲民主党と新党の中道改革連合を結成しました。自民にとっては、仲間が敵に回った形です。
自民党宮城県連の会長を務める小野寺氏は、接戦区では少なからず影響はあると話し警戒を強めています。
自民党宮城県連小野寺五典会長「私どもかなり、特に立憲民主党さんとは距離があるなと思っておりましたし、新しい政党がどのような政策で一致し、前に進めていくのかというのは注視していきたいと思っております」
「頑張ります」
24日にJR仙台駅前で集会を開いた新党、中道改革連合は立憲民主党の前職4人のほか、宮城5区へは日本維新の会を離党して新党に加わった新人を擁立します。宮城県全ての選挙区で自民党と対決する態勢を整えました。
宮城4区で11回目の当選を目指す安住淳氏は、中道改革連合の共同幹事長という立場から、構図が激変したことを訴えました。
中道改革連合安住淳共同幹事長「この党には旧立憲、旧公明の皆さんだけじゃないんです。維新にいた人、他の党、れいわにいた人、社民党の人、国民の人、みんな参加し始めました」
一方、こうした野党再編の動きに距離を置くのが共産党です。
共産党山添拓参院議員「野党第1党が公明党に吸収されるという事態が起こりました。事実上そういうことですよね。これまで多くの市民と野党の共闘に取り組んでいた、多くの人たちへの背信行為と言わざるを得ないと思います」
25日に仙台市青葉区で開いた集会では、共産党政策委員長の山添拓参議院議員が立憲民主党の旧執行部を批判しました。宮城県ではこれまで、共産と立憲が選挙協力する野党共闘が成立し、前回の衆議院選挙では共産党は宮城1区から宮城4区への候補者擁立を見送り、立憲民主党の候補者を支援しました。その関係を一方的に解かれた共産党は、今回は宮城1区と宮城5区に新人を擁立し、対決姿勢を鮮明にしています。
参政党和田政宗政調会長補佐「日本を変えるぞ。1、2、参政党~」
2025年の参議院選挙で飛躍した参政党は、宮城県では宮城1区から宮城4区に新人を擁立します。元参議院議員で2025年に自民党を離党した和田政宗党政調会長補佐は、宮城2区からの立候補を予定しています。
参政党和田政宗政調会長補佐「中道改革連合さんの政策も見ました。選挙が急に行われて、付け焼刃的な政策。私はこれでは日本国は変わらないと思っています」
そして、公示を3日後に控えた24日。
国民民主党平戸航太参院議員「国民民主党としては、全都道府県で計100名の候補者を擁立すると。前日、100名を超える候補者を発表したという流れとなっております」
国民民主党が宮城2区に新人を擁立すると発表し、宮城県の構図がほぼ固まりました。
宮城1区からは自民党、中道改革連合、日本維新の会、共産党、参政党の5人、宮城2区からは自民党、中道改革連合、日本維新の会、国民民主党、参政党の5人、宮城3区からは自民党、中道改革連合、参政党、無所属の4人、宮城4区からは自民党、中道改革連合、参政党の3人、宮城5区からは自民党、中道改革連合、共産党の3人の計20人が立候補を予定していて、激戦が予想されます。
27日に公示される衆議院選挙の争点、何が問われるのかを考えます。
衆議院解散を選んだ高市総理は「高市早苗が総理でいいのか、国民の皆さんに決めていただく」と話し、政権選択選挙を争点に掲げました。
専門家は今回の争点についてどう考えているのか、地方政治や選挙に詳しい拓殖大学の河村和徳教授に聞きました。河村教授は高市総理が「与党で過半数」を獲得議席の目標に掲げたため、争点になってしまっていると話します。
河村和徳教授「当選ラインが与党で過半数と言われてしまうと、政権交代しますかしませんかという話に、勝敗設定を置いてしまってるというところに、与党側はあるわけですから、そこが大きなポイントになってしまう」
ただ、河村教授は本来の争点として物価高や景気、円安を暮らしに直結する問題をどう解決すべきか訴えるべきだと指摘します。
河村和徳教授「景気がなかなか戻らない中でインフレは進んでいく。更に円安が進んでいく。政局にうつつをぬかすのではなく、やはり生活に対してどう向かい合うべきかが問われる選挙というふうにに言えると思いますね」
衆議院選挙は、1月27日に公示され2月8日に投開票されます。