東日本大震災から3月11日で15年です。当時は食品の不足や買い占めが東北に限らず、東京などでもみられました。防災士に食べ物の防災のポイントを聞きました。

 震災当時、宮城県利府町で被災した防災士でイラストレーターのアベナオミさんは、水道と電気が止まり自宅にはほぼ食品の備蓄がない中でしたが、複数のアレルギーを持つ当時1歳の子どもがいたことから1カ月にわたり在宅避難を経験しました。

 アベナオミさん「本当に大変だったなと。なかなか自由に並んだりとかできない状況で、食料を調達しないといけないっていう大変さで何とか店に入れても限られた物しか買えない」

 震災後に防災士の資格を取得し、全国で防災セミナーの講師を務めるアベさんは、生もの以外非常食を提案しています。

 アベナオミさん「震災が発生して3日間を乗り切りましょうってよく言いますよね。行政もてんやわんや、私たちもパニック状態、支援も来ない、その3日間を乗り切るために3日間自分たちで生き抜く準備をしましょうと言われている」

 アベさんは、支援が届くまでの食料難に備えて賞味期限が3日以上ある食品をいつも多めにストックすることを提案します。そのうえで、災害発生時に食べる優先順位を決めていきます。

 まずは肉や魚などの生鮮食品と傷みやすい野菜。次にハムなどの冷蔵の加工食品や卵、常温の野菜。寒い時期はその次に冷凍食品が来ます。震災当時は3日ほど凍っていたそうです。

 アベナオミさん「時期を見なくちゃいけない。真冬であれば保存食になるけれども真夏であれば生もの扱い。冷凍庫にたくさん入れておいた方が安心だという方であれば、調理しなくても食べられるタイプの物がおすすめ」

 冷蔵庫が空になったら米や乾燥パスタ、レトルト食品、缶詰です。そして最後に、賞味期限が比較的長いお菓子やおつまみ。するめやカルパスはたんぱく源になります。

 アベナオミさん「最終的に残るのが非常食だと思っていて、それを私は最後の砦と呼んでいる」

 いざという時のために長期保存の非常食や臨時で他の地方から届いた物資は、毎日食べ進めていくと味の濃さの地域差など食べ慣れたいつもの味ではないことが、心のストレスにつながることもあるということです。

 アベナオミさん「こんなにしょっぱくないおせんべい初めて食べたみたいな感じで、またそこで非日常なんだという気持ちに引っ張られる。普段食べているしょっぱさや味の濃さが命に直結するんだと。自分たちが普段から食べている食品を準備、それが一番の非常食だと思ってる、心も守れる」

 更に前提として必要なのが水やカセットコンロなどの火、そしてトイレです。

 空腹は我慢できても特に排泄は我慢が難しいもの。食品と合わせて備えを確認しておくと安心です。

 宮城県や東北の災害に限らず、物資が足りなくなる不安は離れた地域の災害でも起こりえます。普段の心掛けが非常時の買い占めやパニックを抑えることにもつながります。