「賃貸住宅・退去する時のポイントは?」
賃貸で多いトラブルの1つが、退去費用とも言われていますが、そもそも退去費用というのは、経年劣化や通常の消耗であれば原則家主負担、故意・過失による損傷は入居者が負担することになっています。
例えば画びょうなどを差した壁の穴。これは、入居者に修繕の義務はなし。借りていた人は払わなくていいんです。ただ、例外もあって同じ場所にいくつも穴を開けて大きくなってしまった場合や、故意に壁に穴を開けてしまった場合は、壁紙の張り直しなどの作業が発生するため、入居者の負担になることもあるそうです。
地元で50年以上続く不動産会社・今野不動産の瀬川さんに、何が家主負担で何が入居者負担となるのか。その一例を教えてもらいました。
今回見せてもらったのは、入居者が退去したばかりの物件。
まず目に入ったのが、このフロアカーペットの上にできた家具の跡。
今野不動産・瀬川歩佳さん「これは、入居者さんの過失にはなりません」
家具の跡は経年劣化とみなされ、入居者の負担にはならないそうです。
続いても、同じくフロアカーペットに付いたシミ。
今野不動産・瀬川歩佳さん「こちらは、入居者さんの過失になります」
同じカーペットの問題ですが、シミは入居者の負担に!その理由は…?
今野不動産・瀬川歩佳さん「やはり(入居者)ご自身で生活している中で汚してしまったものですので、普段気を付けていればこのようにはならないので、入居者さんの過失になります」
うっかりだとしても、カーペットのシミや汚れは入居者負担となるのでご注意を!
普段の生活によるものか、不注意によるものかが、入居者負担になるかどうかの分かれ道といえそうです。
そして壁紙についたタバコのヤニなどは、クロスの張替え以外にも、クロスの後ろにあるボードも取り替えることがあるため注意が必要です。
ところで契約書をよく見てみると、退去する時に「ハウスクリーニング代」が発生しますと特約事項として明記されていることが一般的ですが、ベランダに残されていたサンダルの痕。これを消す作業はハウスクリーニングには含まれません。
細かい部分は業者によって異なるそうですが、基本的にハウスクリーニングは「部屋の中の清掃」で、ベランダは含まれないことが多く「別料金」ということなんだそうです。
このように追加料金がかかるものの一例をまとめてると、キッチン回りのひどい油汚れ、換気扇フィルターを取り付たシールの跡、窓ガラスに貼った断熱や結露防止のシートのノリの跡にも注意が必要。
今回取材した部屋は比較的きれいな状態で退去された部屋でしたが、過去には全く掃除をしないまま退去をし、入居者が原状回復費用を70万円近く支払ったケースもあったそうです。
こうならないためにも、退去する時のポイントを3つ挙げてもらいました。
1つ目は「破損などはすぐに大家や管理会社に連絡をする」例えば水漏れなどを放置してカビが発生した場合、手入れを怠ったとして入居者の負担となってしまうそうです。
2つ目は「入居時に部屋の写真を撮る」入った時から傷やへこみなどがあった場合、その証拠となる写真を撮影しておきましょう。
3つ目は「部屋はきれいな状態で退去」例えばクロスに付いてしまった汚れなどは、極力自分で落としておきましょう。
これから退去する方、そして新しい部屋に住むという方。これらのポイントを押さえ、退去時のトラブルを防ぐ参考にしてください。