緊張が続く中東情勢。日本の食卓にも影響が。

■輸入鶏肉に異変 豚肉より高額に

 埼玉県のスーパー。精肉コーナーをのぞいてみると、豚肉の価格を超えた輸入鶏肉。30日は国産鶏肉と同じ価格で販売されていました。

スーパーマルサン 精肉担当 今成和也さん 「何十年か精肉に携わっているが、初めての状況」

 ブラジル産鶏肉の価格は、1年で1.5倍以上に高騰。一体何が起きているのでしょうか。

スーパーマルサン 精肉担当 今成和也さん 「鳥インフルエンザで出荷の数量が減っているというのも原因の一つ。これからイランの悪い状況が続くと、ガソリン代が上がる。仕入れ価格に反映されてくる」

 鶏肉の輸入量が減り価格が上昇傾向にあったところに、ホルムズ海峡の事実上の封鎖による輸送コストの上昇が追い打ち。輸入鶏肉の仕入れ価格は来月からさらに、1キロあたり50円上がるそうです。

買い物客(50代) 「(鶏肉が)高い。もうちょっと前は安かった」 買い物客(70代) 「(鶏肉料理を)1週間に1回は食べていた。今は鶏肉より他の肉を買っちゃって。本当は鶏のほうがヘルシーなのに」

 鶏肉の価格高騰に抗えず、苦渋の決断を下した店も…。

 デカ盛り料理が名物の町中華。なかでも、高層ビルのように積み上げられた唐揚げ定食は客の胃袋を満たす看板メニューです。

客 「でけーな」 「めちゃくちゃでかい」 「1人じゃ絶対食べ切れない。皆で食べるつもりで来ている」

二代目 蝦夷 岡安清純代表 「今ここに40キロ置いてある。唐揚げ用」

 唐揚げに使う鶏肉の消費量は、一日およそ50キロ。店にとって欠かせない食材の産地を今年に入り、変更したといいます。

二代目 蝦夷 岡安清純代表 「今は国産の鶏むね肉を使っています。もともとブラジル産の冷凍の鶏もも肉を使っていたのですが、今年に入り仕入れ価格が50円、100円とどんどん上がって、現在は1キロあたり850円まで上がりました。生き残るために変えた」

 唐揚げに適したブラジル産の鶏もも肉を使い続けると赤字が出る。そこで試行錯誤のうえ、仕入れ価格が抑えられる国産の鶏むね肉にたどり着いたそうです。

 店は調理法を工夫し、むね肉でももも肉のような柔らかさを再現。

客 「しっかり柔らかくて食べ応え抜群」 「味はショウガがきいてて、当時(と同じ)」

 客からは非常に好評です。ただ、先行き不透明な中東情勢に、店は不安を抱きます。

二代目 蝦夷 岡安清純代表 「ホルムズ海峡の封鎖によって輸送コストもだいぶかかる。(仕入れ先から)これから先どうなるかちょっと分からないと言われている。22年間で今が本当に一番厳しい。綱渡りをしているような。薄利多売じゃないが、少しずつ利益を出して店を続けていくしかない。今そんな覚悟でいる」