兵庫県たつの市で70代の母親と50代の娘の遺体が見つかった事件で、母親から相談を受けていた民生委員が取材に応じました。

■民生委員が語った生活の様子

母から相談を受けた民生委員 「何年か前に娘さんが調子悪くなって、生活に対する不安があって、私が民生委員をしていたから一度相談はあった。その時に『娘も調子が悪くて働けないし私も年を取ってこんなだし、これから生活どうしたらいいんだろう』という相談はあった」

 病を抱えていた母と娘は、なぜ亡くなったのか…。現在、司法解剖が行われています。

 たつの市で19日、田中澄恵さん(74)と娘の千尋さん(52)の遺体が見つかりました。

 21日、司法解剖が行われ、2人の死因を調べています。

 ベランダや敷地の裏手は、長く片付けてないように見えます。知人によると、母と娘の体の調子が悪く、片付けもままならなかったそうです。

近隣住民 「(母は)町のリサイクル当番に行っていたから、足元もおぼつかなかったから『気を付けて行きな』と」

 地区の民生委員が、70を超えた母から体調と経済的な相談を受けたそうです。

母から相談を受けた民生委員 「(去年)12月に家を訪問して、カレンダーとお菓子を持って“年末のあいさつ”に。その時は元気にしていた。元気バリバリじゃないけど、普通にぼちぼちやっている感じ。娘さんが調子悪くなった時に、生活を今後やっていけるかなと相談(あった)」 「(Q.(相談は)3、4年前?)その時に今後の生活の不安。お金だけじゃなくて自分(澄恵さん)も調子が悪いこともあるし、娘が調子が悪くなって一時動けなくなっていたと。それに対しての不安もあったと思う。でもだんだん元気になって、病院に通って薬をもらったのか、最近はずいぶん元気になった感じ。娘さんと出掛けていたのは1カ月くらい前。車で2人で出掛けていたから娘さんが元気になったんだなと思った」

 亡くなった状況について、2つ分かったことがあります。

 19日午前、知人から相談を受けた警察官が家を訪れます。この時、玄関の鍵は掛かっていませんでした。

 玄関近くで母・澄恵さんが、廊下の奥で娘・千尋さんが血を流しているのを発見。その場で死亡が確認されました。

 2人の上半身には複数の刺し傷があり、新たに首にも刺し傷があったということが分かりました。

 そして、現場からは凶器が見つかっておらず、現金の入った財布や、携帯電話が家の中から見つかったということです。

 仮に第三者が関与しているとするならば、どのようなケースが考えられるのでしょうか。

 元京都府警捜査1課長の樋口さんは、現場の立地に着目します。

元京都府警捜査1課長 樋口文和氏 「国道から200メートル入り込んでくるから、普通の人が生活する範囲内の街並みだと思う。よほど土地勘のある人間じゃないと入り込めない」

 現場は、たつの市の市街地に続く幹線道路沿いではなく、200メートルほど入った場所です。

近隣住民 「(Q.不審な車とか?)ないですね。狭いし、止まってたら分かる」 「(Q.外部からの流入は?)ないです。用事以外来る人はいないです。配送業者とか郵便局員さん、用事がある人だけ。行き止まりですし、普段よその人が通勤とかに使うことはない」

元京都府警捜査1課長 樋口文和氏 「トクリュウの犯行(現場)のように、広々とした場所が見受けられる。こちらを見ると密集地であるというところで、トクリュウ、要するに強盗的な犯行は考えにくい。目的が金銭的なところではない」

 現金の入った財布が残されたことについても…。

「現金・物をとろうとする強盗なり窃盗の目的は少ない。犯人はここの家にピンポイントに来ているということは、2人が住んでいる状況を知っている。犯人側からしたら面識がある可能性が強い。お母さんと娘を刺す目的で入った(可能性)。そうなるとえん恨的な説が浮上してくる」

 警察は、第三者の関与について慎重に捜査しています。