秋の褒章の受章者が発表され、宮城県からは14人が選ばれました。

 このうち、長年1つの仕事に励んできた人に贈られる黄綬褒章は仙台市宮城野区の陶芸家、石川吉彦さん(81)ら5人が受賞しました。

 公共の利益のために尽くした人に贈られる藍綬褒章は、栗原市在住で元民生・児童委員の仁木久惠さん(75)ら9人が受賞しました。

 褒章は仕事や学問、芸術など様々な分野で社会に貢献した個人や団体に、毎年春と秋に授与されます。

 伝達式は省庁ごとに行われます。

 このうち、黄綬褒章を受章した仙台市宮城野区の陶芸家、石川吉彦さんに制作の苦労や受章について聞きました。

 石川吉彦さん「50年近く苦労ばっかりしてきたからね。まさか自分が(天皇陛下への拝謁で)皇居まで行くとは思わなかったね」

 仙台市宮城野区の自宅兼工房で作品づくりに取り組む陶芸家の石川吉彦さん、81歳です。

 沖縄県出身で妻の実家がある縁で宮城県に移り住み、以来49年間様々な作品を作り続けてきました。

 長年の努力が報われた黄綬褒章受章です。

 熟練の技で生み出された石川さんの代表作、酒勾瓶は側面に特徴的な穴が開いていて、お酒を注ぐ際に中指と薬指を入れて使います。

 握力の弱い人でも滑り落とすことなく持てるということですが、複雑な形のために完成までは遠い道のりでした。

 石川吉彦さん「作ると壊れてしまうの。1個作るのに5年、これ1個作るのにだよ。あと何も作ってないんだよ。いかに失敗したのがね、ごみで出ていったか」

 石川さんは、割れる原因になっていた部品ごとの収縮率を計算して9つの部品を接合する技法を5年かけて編み出し、完成にこぎ着けました。

 他にも、誰もが人の手を借りずに使うことができる自助具と呼ばれる道具を、石川さんは数多く考案してきました。

 石川吉彦さん「自分の目標はまだやっていないから言えないね、もう一度会おうよ。完成したら撮ってくれ、その時は」