宮城県内では先週、オミクロン株の一種で感染力が強いとされるBA.2が初めて確認されました。
感染症学が専門で東北医科薬科大学の関雅文教授は、デルタ株とオミクロン株の両方の特徴を持つ可能性もあるとと話しています。
東北医科薬科大学関雅文教授「仙台まで来たということは、遅かれ早かれBA.2が非常にまん延してくるということの裏返しなので、深刻に受け止めるべきだと思います」
現在、日本で猛威を振るっているオミクロン株はBA.1と呼ばれるものです。
BA.2とは、オミクロン株の中でも更に変異を重ねたウイルスで、人の細胞に結合して感染させるために使うスパイクタンパク質に変異を持ち、感染力が強いのが特徴です。
東北医科薬科大学関雅文教授「実験的には2倍というデータも出ていますが、一般臨床的には疫学的には1.5倍だろうと考えていいと思います」
また、症状はオミクロン株と同じで無症状や軽症が多いと言われていましたが、BA.2は病原性が強く肺炎を起こし得るというデータが先週、公表されたということです。
東北医科薬科大学関雅文教授「非常に悲観的な過剰な考え方をすると、デルタ株まではいかないにしても重症化して、かつ今まで同様オミクロン株の感染性の強い広がりやすいという両方の悪い部分を併せ持った株と対峙しないといけない可能性が出てきた」
こうした状況の中、関教授が収束のカギの一つとして挙げるのが、やはり3回目接種の加速です。
東北医科薬科大学関雅文教授「3回目接種をかなり急がないと、デルタ株の時のように大変なことになりますし、逆に3回目接種が進むと劇的に収束する可能性も出てきていますので、子どもや孫から家庭内に広がっている印象が強いので、そういったところへの対応も必要になってくるのかと思います」